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24型水雷艇(ヴォルフ級)


 基準排水量948t、10.5cm単装砲×3門、20mm単装機銃×2門、55.0cm三連装魚雷発射管×6門、機雷×30発
 主機関舶用缶×3基、ギアードタービン×2軸、出力23,000hp、速力34ノット
 前級(23型)の準同型と言える。ボイラーにやや相違があり、蒸気発生容量が増大している。ターボ発電機1基とディーゼル発電機2基の組み合わせは前級と逆。
 12.7cm砲を使用しようと計画したが連合国側の反対で叶わず、新式の10.5cm砲の採用となった。その他の兵装は前級と同じ。
 1934年に新式34型駆逐艦が搭載する12.7cm砲の予備海上試験を行うために「レオパルト」と「ルフス」が10.5cm砲を換装している。
 第二次大戦開戦時は第6水雷群を編成し、「レオパルト」を除いた五隻で1940年春まで機雷敷設と通商関連の諸作戦に従事した。
 艦名は猛獣から。

 

 ・ヴォルフ
  ヴィルヘルムスハーフェン工廠。ブラウン・ボーヴェリ式タービン。
  1940年4月のノルウェー侵攻(ヴェーゼル演習)作戦では「レオパルト」と共に第5グループ(ベルゲン)に配置された。
  ノルウェー侵攻作戦を生き延びた後は英仏海峡に進出したが、1941年に入って間もなくダンケルク沖で触雷し沈没。
  これにより第6水雷群は2月をもって解隊されることとなった。

  独語でオオカミの意。

 

 ・イルティス
  ヴィルヘルムスハーフェン工廠。フルカン式タービン。
  1941年2月をもって解隊された第6水雷群から第5水雷群へ転属。
  転属から約15ヵ月後に「ゼーアドラー」と行動中に英MTB隊に攻撃され沈没。

  独語でケナガイタチの意。

 

 ・ティーガー
  ヴィルヘルムスハーフェン工廠。フルカン式タービン。
  宣戦直前にボルンホルム北東での訓練中に駆逐艦「マックス・シュルツ」と衝突して沈没。

  独語でトラの意。

 

 ・ルフス
  ヴィルヘルムスハーフェン工廠。シーヒャウ式タービン。1934年に10.5cm砲を12.7cm砲に換装。
  1940年4月のノルウェー侵攻(ヴェーゼル演習)作戦では第4グループ(クリスチャンサン)に配置された。
  7月に軽巡洋艦「ニュルンベルク」を護衛してノルウェーからドイツへ戻る帰路で英潜水艦「テームズ」に雷撃され沈没。

 

 ・レオパルト
  ヴィルヘルムスハーフェン工廠。ブラウン・ボーヴェリ式タービン。1934年に10.5cm砲を12.7cm砲に換装。
  1940年4月のノルウェー侵攻(ヴェーゼル演習)作戦では「ヴォルフ」と共に第5グループ(ベルゲン)に配置された。
  作戦後にスカゲラック海峡で敷設艦「プロイセン」と衝突し沈没。

  独語でヒョウの意。

 

 ・ヤグアー
  ヴィルヘルムスハーフェン工廠。シーヒャウ式タービン。
  1941年4月短期間ノルウェーに滞在し、1942年前期はスカゲラックまたはバルト海で行動した。ツェルベルス作戦に参加した後は再びバルト海へ戻り、1943年5月まではそこに留まった。
  巡洋戦艦「シャルンホルスト」をノルウェーまで護衛し、仏西部へと転戦。連合軍ヨーロッパ侵攻にあたり、ル・アーブルへの爆撃で沈没した。

  独語でジャガーの意。

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