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反芻するほどに侵されていく

極彩色の空を泳ぐ吉祥

手を伸ばして何を掴もうとした?

あぁ、そんなもの、クソくらえだ

バイバイ、と仰向けに倒れていく

ずっと謝らなくちゃと思っていたんだ

昏い空で燃える芥屑

狂い星の守護者

正義の味方は悪役気質

或いはまた違った終幕が

 

積み上がっていく慕情

愛してしまったなら殺すしかない

愛されたのは誰だった?

紙一重の愛憎

こんなにもちっぽけで、あたたかい!

想ったところで止められるわけでもないのに

泣きそうな顔をしている貴方に縋られたい

優越の表情にドロップキック

私に選べと言うのか

アンタにこのひとは渡さない

 

黄昏とやつがれ

這い蹲って赦しを希え

それは、とても残酷な話だとは思わんかね

君を切り開いたらその心の中が見えるだろうか

醜いあなたを見たいのです

私だけだと今ここで誓え

囚われることを望んだのは誰だったか

転がる車輪は何時何故止まる

何処へでも攫ってくれ

僕は君を望んだけど

 

ちいさなこどものわがまま

孤独に耐え得る憎悪

瑞鳥と凶鳥と麗しの帝

ほんの一握りの狂気

否定をさせぬ肯定

比定をされぬ皇帝

あなたの手に咲いた朱

目蓋を閉じて浮かび上がるのは君の顔

君に逢うために来た、なんて言ったら君は

君たちは世界の可能性を過小評価している!

 

うつくしいさいごをちょうだい

貴方の声が私を赦すから

何も知らないような顔でアンタは

無邪気にハートを奪っていくような人物

お前は、呼べば来てくれたのか

ふたりで交わしたちいさなしあわせ

つまりそれは、どういうこと?

またどこかで会うのだろう

放すつもりなど毛頭ないくせに

お前は嬉々として私を殺すだろうよ

 

或いは私が獣だったなら

今まで見ていた幸福は幻

望んだものは、ごくありふれた、

それは凍てつく程に美しい舞

混濁した聖人

私のために涙せよ

瑞凶の番

歓談と寒暖

温もりを厭うた孤独

闇夜色の垂れ衣

 

万雷の絶叫を今こそ

あのひとが遺したかったもの

ルーラルの唄を口遊む横顔

盲目と正義は相反した

いつもあと一歩が届かない

震える喉が誘う

時間が世界の何を癒した

尽くした言葉すら欠片も届かない

守りたかったもの一つ守れぬ手なぞ

死して永遠

 

碧が落ちて鮮やかな天

帝に弓を引いた七色

お前の胸を穿ち貫きたい

雫に混じって雪の花

赫炎と紛う生命の奔流

乞い願うた軌跡

乱舞せし乱刃

うさぎの耳とふくろうの目

終わりは美しく華やかに

貴方の声で眠りに就ければ

 

双頭の吉祥

君がいれば吉日

唐突な説明口調に戸惑い

何の躊躇いもなく手を出したぞアイツ

とりあえず燃やしとけば?

お前は防御面に気を遣うべき

純真無垢な顔しやがって

殴って確かめるとかやめてください

そのやわらかな髪が好きなんだ

さあ、その唇でこの名を呼べ

 

誘って奈落の底

引き摺り込んで悦楽

後悔を航路に沈めて往く

死んだ後の方が調子が良いとか

ずっと手を握っていてあげるよ

あなたの最期ばかり想ってしまう

どうかこの手で死んでくれ

引き裂かれた心の臓

楽園の崩壊を願った

仔鳥を一羽、握り潰して

 

お前を殺すための刃

私のために恐怖せよ

君と時々郷愁

雨天決行の遠征

想っているというのなら、

私が殺してきた心

私は何が欲しかったのだろう

君の孤独は僕じゃ癒せない

あなたが注いで致死の毒

殺してしまえばこの気持ちがわかるだろうか

 

私の独学トキシコロジー

君のキスはまるでクラーレ

タナグラ人形の乾いた涙

叩き潰してその頭部

絢爛豪華にはじまり、はじまり

堕ちて揺蕩う

花吐く人の嘘

星を棄てた子供

涙痕隠し今日も歩こう

月の下で何をしよう

 

幸運中の不幸

聖人の我が儘

吠えたてて悔恨

追想を追走して千里

渇き切って忘却の途

誰が救ってくれと言った!

過去には勝てないから僕は

私を忘れていけば良かったのに

まだ君の中に在ってもいいの?

どうして君が私のために泣いてくれるんだい

 

勝利の女神は微笑まない

餓えた天使は跳ね回る

争う修羅の足さばき

死を齎すのは彼(か)の守護神

訪れは疾風怒濤にして神出鬼没

あなたの残り香を手繰り寄せて

帝王は何を望みしや

君の背中を半歩後ろから追う

咆哮せし運命の悲哀

笑い飛ばせない仮定

 

愛とか恋とか下らない

貴方は僕に何を望むのかな

荒れ狂う心を映す水面

醒めた夢に泣くのはお前じゃないか

翔けて大空 掴むは天宮

甘言だけを注ぐ

早く気付いてこの気持ち

染まらぬ白に焦がれたのだ

君のための花束

高らかに鳴り響く弔鐘

 

触れられない距離

気高く歩んで最期まで

呑み下した毒を貴方に口移せば

夫婦揃って暴君なのだから

あいつらホント手に負えねぇな!

君には僕がどう見えているのだろう

息苦しさに悶えて愛を吐け

窒息した神の嬰児

切り落として私の狂気

その腕の中でならきっと安らかに眠れる

 

さよなら希望

おやすみ絶望

また来て幸運

手を振って君は私を見送る

三度の邂逅で僕らはきっと泣き崩れる

あぁ、貴方は、ズルいひとだ

オレがアンタを選んじゃ悪いのかい

退いて惹かれて引き寄せられて

愛されれば死にたくなる

うつくしき、海の月

 

僕は君の世界でこそ飛びたい

翻された反旗は錦の御旗

甘やかに、笑んでボクの花嫁

咬んで食んで呑み込んで

頭を垂れよ、王が通る

過去形は聞きたくないの

真実が全てでもありますまい

赦すべきものが乞う赦し

君は大事なことだけ忘れてる

辱めて純情

 

放り投げて運命のサイコロ

突き上げて最奥

融き崩して堅牢

砕け落ちて要塞

手に収まる切望

アルゴルとアルコルの内緒話

きみは何をみているの

あなたの熱が冷たい

縊り殺して椿の散り際

蹴り倒す幸福の夢

 

どちらかと言えば命日

尊きあの日々

奪われた夢を追って

淀んだ心を覗いてみてよ

ソプラノは宇宙に飛び立った

私は、誰かに必要とされたかった

そして少しの間、死ぬ

乖離する同一

結わいだものは解けるもの

遺言は一言

 

絞め殺しておくれ

君の唯一にはなれないから

どうか届いてこの言葉

腹の底のドス黒いもの

垂れ流す汚濁

善意の人殺し

生きてるうちに〆ないと

渇望のオアシス

触れた指先から瓦解

背から腹から流れ出ていく

 

どちらかと言えば、殺されたい

さよならボクの一生

君じゃ僕を殺せない

僕は君じゃ生きられない

愚かに真っ直ぐ生きただけ

君だから良かった

あなたは昔からそうだったっけ

泣いて笑って疲れて眠って

今だけは許して欲しい

貴方が終わらせた最期

 

末期はいつだって目の前で

さよなら新世界

終わりも始まりも怖いわ

見つけてくれるのを待ってるから

世界なんて越えてやるから

隔てられない壁

お前は理を何だと思っているんだ

指先だけで眠りに就けるの

はやく私を創っておくれ

ただ、あいされた、かった、の

 

美しく歪んだ闇

またそうやって心を棄てていく

狂気こそが正気だと囀って

死ねもせず、消えもできず

嗚呼、力こそが全てだと

溶けた指先の温度

君だけが知らない話

見下しなすって暴君サマ

死なら口移しで頂戴

平穏に不安を覚えてしまうんだ

 

その爪先を食べたいんだ

末端から蝶に成って消えていく

最期の場所は決めているの

貴方を教えて

私という存在の境界について

僕にだけ抱かれていてよ

別離まであと何秒

満たされない、充たされない

殺せないものの方が少ない

質問に歌で答える

 

それなら小指をちょうだい

視線の先に限りは無く

虚空に呑まれて虚無

幸福で浸してやりたい

ただ君が殺してくれればいいよ

失って初めて気づく感情

取り落とした涙の行方

悲劇には大団円の拍手を

流行のグランギニョル

何時だって夜の舞台は独り占め

 

さよならからサヨナラまで

出来るものなら、やってみろ

内緒話は大声でお願い

約束は掠れて消えたよ

ばいばい兄弟、墓場で会おう

退屈に殺された死骸

文明人とは思えない言動だな

彼が何を欲したのか

どうでもいいよ、全部消えるから

解け難い氷の心

 

鮮やかな世界にサヨナラを

たえた玉の緒(絶-耐)

幸福を描いた青春

目を閉じて沈んでいく

あたたかな死に抱かれて逝く

散らせよ花弁と盛りの華

影と踊るは月の下

蒼褪めて色付けた破片

離別の歌はまだとっておきましょう

聴こえる音の並びは郷愁

 

白黒の盤上戦争

呪われた祝宴に留まる者

華やかに花塗れ

悪魔の囁き 天使の誘い

欲望に忠誠を誓って

生きるも死ぬもエゴばかり

来世であったなら幸福?

三度の邂逅を願いましょう

ああ、どうか私を生かして

貴方だけに教えておこう

 

魔的に素敵な無敵ちゃん

本日の10割蕎麦

物理的に黙らせた愛情

負ける時は負けるもの

きみの鼓動は忙しない

無垢は染まらぬ色の途

あなたを味わわせて

静かにしていて。良い子だから。

生きていてくれれば、なんて

そっちの都合で振り回さないで

 

どうして飛べると思ったの

あんたの手を取ってあげるよ

空の色を美しいと思えたから

見たかったのは、そんな笑顔じゃない

もう何も奪っていかないで

昔に起きた未来の出来事

そろそろ生きるのも面倒臭いね

電撃的な恋でした

負け戦だって悪くない

美しいだけじゃ生きていけない

 

スイート・ジャムセッション

花の兄弟に別れを告げて

泥沼に沈んで

瑞鳥の落ちた空

凶事時々吉祥

透き通る黒

あやまち、あやめて、あやまたず

どっかブッ壊れちまったんだ

自分に殺されたいってサ

焦がれる死の、その甘美な、

 

あなたは罰を欲する

私を救うなら、接吻を一つ

空を震わせるくらいの叫びを

優しい孤独の涙痕

ほどける睦言

好きになってしまうじゃないか

メルティ サウンド

焦げたクッキーの欠片

砂糖は大さじ3杯きっかりで

もしも、は、もしも、だから良いの

 

それだけでいいよ、傍にいて

それでもいいから、傍にいろ

見せて魅せて全部

ぜんぶ知ったふうに言う

内緒話に蓋

貫き通して信条

魔性のカリスマってヤツだ

アンチヒーローの最期は美しい

悪役は最後まで悪役で在るべきさ

半端に改心してんじゃねェ!

 

ジャズ・ワルツはとっておき

甘い雨垂れを集めて

蕩け落ちた声の行き先

喰らい尽くせば後はお好きに

ひとのやわらかさは知っているよ

手が冷たいなら温めてあげるから

私はただ、と涙を流す噺

それでも僕らは生きなくちゃならない

口より先に平手が出る

君は空、僕は海

 

ノイズ塗れの嬌声

修復不可能なエラーの向こう側

いつか来る終わりのために

永遠は願うだけでいい

光栄に思えよ在りし日の記憶

役立たずの歯車に接吻を

また今度の機会にしましょう

それなら、きっと大丈夫だ

ならば私が殺してやろう

ハンドメイド・ノイズ

 

悪役の心得

鮮やかな後ろ姿

君は何を目指した

見た夢の成れの果て

ずっと向こうに君の影

結局最後の結果が全て

トチ狂い、トチ狂い、静寂

最高にイカれたバッドエンドだ

貴方を使いこなせるのは僕だけさ

何ものにも成りたく、何ものにも成れない

 

お前が私に何を求めているのか知らないが

長く付き合ってるから縁も腐るんだよ

誰かの代わりでいいから必要として

空に伸ばした手の意味を教えて

別れの挨拶くらいはしてあげる

どこまでやったら満足するの

ボクが手ずから壊してやろう

真っ赤な血糊は砂糖味

ここで会ったが100回目

それ、アンタのガラじゃねぇだろ

 

今のは無視するところだぞ

本題を切り出すまで2時間と30分

危機的状況は日常茶飯事

悲鳴と絶叫は爆音推奨

偉大な故人にケチつけてどうすんの

君はヒドイことをするね

なんて気の無い返事!

上げて下げてブン投げて

逃げたきゃ逃げろよ、臆病者

お前に私の気持ちが解ってたまるか!

 

これからにさようなら

ここでなら泣いても良いでしょう?

ぜんぶ吐いちまえよ

なんで君は今日こんなにも優しいの

目蓋を開けたまま眠れば

呼吸が出来ない息が出来ない

溢れ出るのは泡(あぶく)ばかり

不自由に自由な不自由だ

空の高さに潰される

海の深さに潰される

 

アンタはオレだけ知ってりゃイイ

囲われた、囲わせた

結局どちらも独占欲

溜め息の出る不器用さ

僕だと判らないくらいに壊してくれ!

雑音塗れの愛の言葉

まったくあんたって人は困ったちゃんだ

ハメられた気がしてならない

騒音に紛れ込ませた真意

生意気だなお前?!

 

爆音推奨でさァ

索敵会敵即戦闘

命が幾つあったら足りるのやら

その命ごと引き千切ってやる

多数の幸福より優先されるべき、

アイを取り違えただけ

ぼくのお葬式は海の上でして

秘密を覗かせたんだよ、君に

迎えに行くから其処で待っててくれ

結局、アンタは俺なんか見ちゃいなかった

 

いびつな、かたち

ほころびたぜったい

ああ、きみも、いってしまうの

君の声を集めて仕舞っておこう

願いをかけた永遠は爆ぜ散った

何よりも確かなものが欲しかった

最果ての孤独は幸福の夢を見る

今お前の胸を貫いたそれが私の愛だ

あるはずのない世界の真理を求めて

結局、彼はすべてを諦めていたのだ

 

踊って回って滑稽に

ぐるぐるぐるぐる、らしくねぇの

どこに惚れたのか教えてくれよ

手と耳と、面を貸して

あんたも泣いていいはずなんだ

青じゃなくて蒼がいい

深い青に包まれて眠りたい

愛する青色は溶けて消えた

恋する赤色は焦げて消えた

Please, catch my heart.

 

壊れてほしくないから壊してしまいたい

ぼくらのつながりはこんなものだった

ヒーローに成り得ない逸材

凶暴な愛情

頭のイイ君なら解ってるハズだ

少しだけお手伝いさせてください

パンドラの自鳴琴

幸福ならばすべて夢

物語の続きを書くのは君

過去を想って三千里

 

だって私はこんなにも間違えた

今日から始める勇者業

覚悟を決めろよ臆病者

公的なここだけの話

勘違いの感情

閉じてるならこじ開けてやる

僕と私の絶対不敗神話

縋る神は見つかったかい

アンタにゃホント敵わねぇから

謙遜と卑屈の境界

 

この中を覗いてみる?

勝手な私をどうか許して

負け続きの言葉遊び

本気じゃないって誰が言ったの

私の音を聴け

顔なら幾らでも変えてみせよう

貫いたら呑み込まれて消えた

放置された綻びからスルスルと

運命くらい喰い破ってあげる

納得いかないから下りた幕を破り捨てた

 

全知全能の父様の悩み

捥いで砕いて甘美な音色

光は置いていかれた

影ばかり引き連れて行く

心を込めて叫んでいてね

薄明かりに君の微笑

月影の麗人

怪人が百面相

なんて愛らしい化け物でしょう!

Hell or Hello

 

間違えてるって解ってるけれど

欲しいのはそんな言葉じゃない

一緒に墜ちてやろうか

逆の道を選ぶのが役目

君もだけど、僕も大概大馬鹿野郎だ

お強請りっていうか、脅迫

水陽炎の産声

気怠げな世界と昼下がり

塞いだ窓が取り込んでいた光の量

受け入れはするけど信じられはしない

 

揺らめく景色の暑さ

漆黒の美しい感情

優しい接吻をあげよう

慟哭のような歌声だった

後悔の上で踊り続ける人形

泡(あぶく)になって消えろ

沈めて押し込んで封じ込めて

私の居るべき舞台ではない

また会うことがあるのなら

うつくしすぎて、どうか、どうにも

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