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ハンターさん(あばうと)

 

年齢:21~25歳くらい。

性格:温厚お人好し。天然。

   年上そうなひとや偉そうなひとには敬語になる。

外見:オールTYPE1のいわゆるフツメン。

   笑うと眉尻が下がる。

防具:デフォはブレイブ。時々フルフルとか。基本一式。

武器:片手剣が主。時々他の武器。ランス系が苦手。

基本的に仲良し志向なので武器たちとの関係は良好。

​武器たちも武器たちで楽しくやってそう。

武器勢(あばうと)

 

・人型になれるのはモンスターがいない時のみ

・武器同士での意思疎通や交流も可能

​・原型状態では人との意思疎通、交流は出来ない

・強化で外見がガラッと変わることは稀

・素材だった頃の記憶も薄らとあったりなかったり

・序列は基本的に入手された順

・古龍武器の威圧か……貫禄

基本的に仲良し志向なので狩人たちとの関係は良好。

​同じ武器でも所有者によって姿や性格が異なってるとか。

狩人と槍

 

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はじめてブルークレーターさんと出掛けたハンターさん

 

 久しく触れていなかったやわらかさにその意識はフッと浮かび上がる。

いつも通り静かに他のものたちの賑やかな話し声に耳を傾けていたところだった。

お、と聴き慣れた声が驚いている。次いで、はしゃぐような声音が送り出す言葉を紡いだ。

完全に意識が箱の外へと移る前に視界は白く拓け、からだに涼やかな風が当たった。

鼻をくすぐるのは懐かしいにおいと、香ばしい、ものが焼けるにおい、音。

もしかして、と目蓋を開くより早く世界は移り変わっていく。

どこか遠くで、いってきます、の声と大地を踏み駆ける音が聞こえたような気がした。

 いつも動かぬはずの地面がガタゴトと揺れている。

スウと、ようやく目蓋を開くと、そこは見慣れた箱の中ではなく、外だった。

「おはようございます。よく、寝てたましたね?」

朗らかな声が耳に触れた。懐かしい。懐かしい声に、ハッと顔を向ける。

「まぁ、ずっと暇にさせてた僕がアレコレ言える立場じゃないんですけど」

「――ハンター、」

最後に見た時と変わらない、人の好さそうな困り顔を浮かべた青年が、そこにいた。

 サヤ、と風が吹き抜けていく。黄金に照らされた草葉を巻き上げ運んでいく。

「ハンター、今回はどのようなクエストなのだ?」

支給されている地図と松明をアイテムポーチに仕舞い、岩の上で周囲を眺めている青年に訊く。

「あー……えぇと、その、今回は採取クエストなんです……すいません」

「ふむ。下位のクエストか?」

「あ、えぇ……ハイ」

クルリと振り返った青年は至極申し訳なさそうな顔をする。

「気にすることはない。こうして共に出るのは初めてだ。慣れていけば良い」

頬を掻く青年の焦げ茶の頭にポンと手を乗せて、子供をあやすような手つきで撫でる。

それにまた困ったように笑った青年は、ありがとうございますと言った。

加えて、頭部に置かれた手を自分の手で取り、胸の前で握って続けた。

「あのですね、僕、実は貴方と話したいことや訊きたいことがあるんです」

太陽の光を背にして笑う青年のその、やさしい神々しさ。呼吸を忘れて、見とれた。

「……あの、あの? 大丈夫ですか? 僕、何か……」

その間幾ばくか。わからないが、気付けば青年に気遣われていた。

ハッと我に返って、笑顔を浮かべる。常ならば交わらない視線も立っている場の高低差で交じる。

「いや、なんでもない。あぁ、構わないよ。どれだけ答えられるかは、わからないが――私で良ければ」

「良かった」

軽やかに、立っていた岩から飛び降りてベースキャンプの固いベッドの方へ歩いていく。

その後を追おうと踏み出すと、不意に青年が振り返って事も無げに言ったのだ。

予想していなかった青年の行動に、その場で立ち止まる。

「そういえば、貴方の髪って影や光の当たる具合で色味が変わって綺麗ですよね。あと、その青い目も」

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(テーマお題でイチャイチャさせったー/http://shindanmaker.com/531520

狩人とブルークレーターで「この匂いが好きとかそんなこと言えない」とかどうでしょう。

 

 はてどうしたものかと、それはそれは大いに困惑した。固いベッドの上で、困惑した。

打ち寄せた波やその飛沫が瞬時に凍りついたような場所へ、採取をしに訪れていたはずである。

予想していなかったモンスターの攻撃にフラフラとした足取りで此処まで戻ってきた記憶はある。

そして倒れこむようにベッドで寝息を立て始めた主を傍で見ていて――それが数時間前の記憶だった。

太陽は、見えていた。だが、今はどうだ。黒々とした空には大きな火の塊ではなく、点々とした光が浮かんでいる。

 ハッとして、いつの間にか横になってしまっているからだを起こそうとするが、それは叶わなかった。

からだの自由が利かない――もとい、抱き枕のように主に抱え込まれているのだ。

それに気付くと髪留めと同じ色の目を見開いた。触れ合っているのだ、と自覚すると顔が熱を持ってきた。

近い。あらゆる意味で、近い。面と向かい合ってこれほど接触することなど、初めてだった。

どうしたものか、と眉を下げる。寝かせておいた方が、いいのだろうか。それとも。

夜である今、ベースキャンプの外に行くことはないだろうが、日が昇ってからの予定を聞いておきたい。

少しだけ申し訳ないと思いつつ、そっと自分のからだにくっついている身体を揺り動かしてみる。

「……ハンター、」

「ぅ――、ん……?」

ぼんやりユルリと、目蓋が開かれる。覚醒しきっていないふたつの目が、深い海の色を映す。

「ハンター、少し話を、いいかな?」

やさしく小さな子供に話しかけるような、囁くような言い方で夢現の主に問う。

答えたのはいつもよりも舌っ足らずな、むずがるような声だった。

「はい――はい? なん、れすか? ぼく、なにかしました……?」

「いや、何もしていないが……これからの予定を――」

「あー……んん……」

一瞬、ふにゃりと崩れた顔を覗かせた主はしかし、密着したからだの、胸の辺りに頭を埋めてしまった。

グリグリと額が押し付けられ、その温もりがより近くより直に感じられる。

あぁそういえば、このようなことを、天に近い村でその住人たちと昼寝をした際、主は子供たちにされていたな、と。

微笑ましい――あれを、まさか主にされることになるとは、微塵も思ってもいなかった。

スゥ、と静かな呼吸音がした。生きている、と証明する、それ。

「――あったかい、におい。ふふ、すきですよ……あなたの、におい」

一連の主の行動についていけない上に、追撃をされた。今度こそ、抱きつかれているものは黙り込む。

その間にまた夢の世界へと旅立ってしまったらしい気ままな者は穏やかな寝息を立て始める。

「……私も、君の匂いが好きだよ」

ひとまわり程小さな身体に腕を回して、より近くにと抱き寄せて、呟いた。

「面と向かってこんなこと、言えるわけがないがね」

旋毛に口付けをひとつ落として自分もまた目蓋を閉じる。世界が暗転し、何の音も聞こえてこない。

厳しい寒さであるはずの場所だが、その時は不思議と居心地よく感じられた。

 日が昇り、目が覚めたとき、互いの近さに目を丸くした狩人は、けれどいつものように笑って見せた。

そして、おそらく他意無くであろう言われた言葉は再び熱と沈黙をもたらした。

「……ふふ。こんなに近いと、互いの匂いが移りそうですね。僕は別にいいんですけど。嫌いじゃないですから」

「――……きみ、」

呻くように発せられた言葉に件の主様はキョトンと無垢な表情をお晒しになった。

狩人と槍

狩人と弓

 

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(テーマお題でイチャイチャさせったー/http://shindanmaker.com/531520

狩人とアムニスで「なんて顔してるんだ」とかどうでしょう。

 

 未知の樹海の入口、朽ち果てた前時代の楼閣と広がる緑を見下ろす足場に狩人は腰掛けていた。

草が生え、蔦の這う石に腰を下ろし、足を宙へ投げ出し茫洋と風景を眺めている。

時折吹く風に出会った時よりも僅かに伸びた髪を揺らす。探索というよりも、息抜きに来たようだった。

ほう、と息を吐く狩人の背後に伸びる影がひとつ、あった。

「ハンター、お前」

その影は狩人に声をかけた。冷たくも聞こえるその声に呆れのような色を浮かべて。

「……うん、ごめんね? 付き合わせて」

「いや……べつに、構わない」

「あは。ありがとう」

声の主を振り返った狩人は礼を述べて再度視線を前方へ戻す。声をかけた方は、そのまま。

未知の樹海へ探索名目で訪れてから数分――否、おそらく既に数時間経っているだろう。

だが、狩人が拠点から荷車へ向かう気配もとい探索を始める気配はない。

「何故――」

再び訪れた沈黙を破ったのは、やはり狩人ではなかった。

「何故、俺を選んだんだ? 得意武器では、ないだろう?」

吹き抜けていく風が、フワリと外套を翻した。狩人は、背を向けたまま答える。

その声音は平生のものよりも、弱く感じられた。困ったような、人の好さそうな声。

「そうだね。でもね、アムニス。僕、君のこと割と気に入ってるんだよ」

「……何かあったのか」

「何も……って言ったら嘘になるかな。うん、少しね、息抜きがしたいなって」

「…………おまえ」

「だってさ、怖いんだ。わらうかもしれないけどさ、怖いんだよ」

何が、とは言わなかったけれど。狩猟している時は微塵も感じさせず、本人も思っていないだろうけれど。

ふと我に帰った時に、感じるのだろう恐怖を吐露する狩人は自嘲的な笑い声をあげる。

普段やさしい言葉を紡ぐ声が、その主をわらっている。外套を纏うものは、双眸を細めた。

「情けないね? ごめんね?こんなこと話すつもり無かったんだけど」

言いながら、狩人は立ち上がる。砂埃を軽く払って、歩き出す。

「――……さて。それじゃあ探索、始めようか。お待たせ」

「……馬鹿か、お前」

行こう、と差し伸べられた手を引っつかんで、自分の方へ勢いよく引き寄せる。

不意に引き寄せられた狩人は抵抗できずに身を任せるかたちとなる。かの平原を満たす黄金に似た目が、狩人を映した。

「なんて顔してるんだ。そんな、情けない」

「うん。だから、ごめ――」

「ひとが恐怖心を持つことは普通のことだ。恥じることじゃない。お前は、すごい。それは俺たちがよく知ってる」

煌く陽光が、まっすぐに揺れる狩人の双眸を照らす。

「恥じなくていい。謝らなくていい。無理はしなくていい。お前はお前でいい。信じろ」

「――なん」

狩人の目が丸く大きくなる。加えて耳や頬に赤がジワジワと広がっていく。

そして、フイと眼を逸らした狩人はボソボソと何やらひとりごちる。

「なんてこと、言ってんの……こんなん相手に」

「? どうした? 顔が――」

「なんでもない。なんでもないよ――はは、うん、ありがとう」

訝しげに狩人の様子を窺おうとしたところで、狩人は顔を上げて笑った。まだ赤い顔のままで、いつものように笑ってみせた。

眉尻を下げて、けれどとても幸せそうに笑ったその顔に、不思議と心が満たされたような気がした。

狩人と弓

狩人と操虫棍

 

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(テーマお題でイチャイチャさせったー…http://shindanmaker.com/531520

狩人とディオスロッドで「謎いっぱいな君が気になってしかたない」とかどうでしょう。

 

 黒曜石のような美しさを持つ髪を持つものは、それはそれは困っていた。

目の前で鼻歌を歌いながら生肉を焼いている青年について、だった。

 その青年はひどく穏やかな人物だった。一言で人柄を表すなら、お人好しである。

キノコの納品から大型モンスターの討伐まで引き受けてしまう好青年。

だけならまだしも、天然の気がある。狩りのこと以外にあまりに無頓着なのだ。

否。狩りというよりも、モンスターと相対することを楽しんでいる節がある。

でなければ揃えている防具が軒並み火を弱点とすることはないだろう。

「あの、よぉ――」

後頭部を掻きながら、目の前の背中に話しかけると、間延びした声が返ってきた。

「受けたクエストって、狩猟……だよな?」

「んー? そうだよ?」

青年――狩人は肉を焼きながら答える。本日四つ目の肉を焼きながら、答える。

「でもまぁ、何回か達成してるクエストだから大丈夫だよ」

何がだ、と喉まで出かかったツッコミを飲み下して無難な相槌を打った。

上位のクエストを受けて余裕を見せていられるとは、内心密かにニシシと笑う。

聞くところによると、部位破壊する余裕もなく必死に狩猟をしていたらしいと言うのに。

出会った時の第一印象でも、頼りになると言うよりは優しそうと言う方が大きかった。

どこにでもいる雑貨屋の兄ちゃんのようなヤツだと思った。思っていたが。

一緒に狩りに出てみると、その豪胆さに驚いた。とりあえず真っ向勝負を挑むその姿。

閃光玉や落とし穴などの道具は滅多に使わずに殴り合うスタイルを取る。

狩りをしている最中は楽しそうに笑い、終わるとふと恐怖を垣間見せる不安定さ。

それを誰にも、何ものにも悟らせまいと繕う姿には首を傾げたが――。

もっとこの狩人のことを知りたいと、そう思ったことは確かだった。

ニコニコと笑うこのひとは、よくわからない。

割と昔から居るというものに訊いても、知らないことの方が多いと言われるのである。

ならば自分が少しでも、と考えてもおかしくはないだろう。

 いつの間にか七つ目の肉を焼いていた青年がフフと笑いながら言った。

「今日はね、ちょっとのんびり行ってみようと思うんだ」

「のんびりねぇ――って、え?」

「うん。乱入してきたひとも狩ろうかなって」

サラリと無邪気に吐いて狩人は八つ目の肉を手にする。聞き間違いでは、なかった。

人間だろうがモンスターだろうが特に区別することなく呼ぶ狩人の言葉のおかげで物騒だ。

 間の抜けた声を上げ、顔を晒してしまったものを余所に、十の肉を焼き終えた狩人は腰を上げる。

「さて、じゃあ行こうか。待たせちゃってごめんね?」

何度も訪れている場所なのに丁寧に地図まで含めて支給品を受け取っている。

「あ――待てよ、オレ置いてくなよ!」

「置いて行けるわけないのに?」

背後を振り返って、甲斐甲斐しいお兄ちゃんみたいだと笑う狩人の腕を掴んで引き止める。

突然のことにキョトンとした双眸の上、前髪がかかっている額を小突いてニヤリと口角を上げた。

「あぁ。何してくれるか予測できない謎の人物だからな、お前は」

瞳孔の周りに、緑を帯びた金環が浮かぶ赤眼が細まる。

「オレが気にかけてなきゃ……――仕方ないだろ? お前のこと、もっと知りたいんだ」

「は、え――?」

すぐ近くにあって、自分を映している不思議な色の双眸に、眼を奪われる。

そうして、たっぷり数十秒。今度は狩人が間の抜けた声を漏らして、ポカンとする番だった。

狩人と操虫棍
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