なんちゃってブラボパロ。のメモのようなモノ。メモのようなモノ(大切なことなので2回言う)
書き手はブラボ未プレイだからね、仕方なi【このコメントは眠りに就きました】
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ハンターは門をくぐる。何か大きな、モンスターの爪か牙、あるいはどこかの骨が、左右に立てられている。それが門のように見えるのだ。
門をくぐると、すぐに調査拠点に入る。人の気配は無い。もう随分昔に放棄されたように見える。拠点の入口から左手側に見える大樹の傍には防具のようなものが転がっているらしい。かつて此処に居たハンターたちの装備だろうか。
埃や落ち葉、枯れ枝を踏むと、サクサク、パキリ、と音がする。ザザ、と岩に寄せては返す波の色は、褪せていた。
拠点を少し進むと、右手側に大きな机のあるエリアが現れた。大きな机の上には書類と蝋燭。周囲にはいくつかの椅子。会議場だろうか。
「やあ。君を待っていたよ。ようこそ、アステラに」
会議場を眺めていたハンターの背後から声がした。振り返ると、一人の男が居た。
「私は調査団の指揮をしている者だ。……とはいえ、ここのところ、調査が難航していて、君たちハンターへの支援が関の山なんだ。すまないな」
調査団の指揮をしている――総司令ということだろうか。総司令は階段を下りて来る。たまたま会議場から離れていたのだろう。
左半身側の装備――特に、左足が補強されている。過去に怪我をしてのことだと察せられる。
「今は不安もあるだろうが、大丈夫だ。君は、選ばれたのだから。調査をするために此処に来たのだろう? 此処での狩りも直に慣れる」
会議場の上座に立ち、机上の書類を眺めたり捲ったりしながら総司令はハンターに言う。
「人手は足りていないが、施設や設備はすべて自由に使ってくれて構わない」
そこで、総司令はチラリとハンターを見た。
「……君さえよければ、そこの同期もな」
そこの同期、と言われてハンターは周囲を見回した。そして総司令と机を挟んで対面している自分の、左手側に誰かが座っていることに気付いた。
場の片隅、期団旗が並べられている傍に置かれた椅子。その椅子に、レイア装備が腰かけていた。
随分と古い装備に見える。間違いなく旧式の装備だろう。そして大小様々な傷がある。しかし美しい。傷の数だけ、狩りを生き延びてきたのだと理解することができる。
けれど、生気は無い。ピクリとも動かないし、その気配も無い。ただ飾られているだけの防具に見える。
これを、どう使えと言うのだろう。
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「……空から来たハンターよ、君はよくやった。君のおかげで、任務は達成された。直に迎えの船が来る」
拠点の古代樹の下で総司令が言う。
「懐かしい場所に帰るんだ。君は帰国し、そして此処を忘れ、日常に戻る……帰ることができるんだ。あの場所から遠く離れた、未開の地から」
空は明らんでいた。
ハンターは口を開く。
向かい合う人影の、片方が頭を垂れた。
水平線の向こうには、黒い船影が見え隠れしている。
また、故郷へ続く道が遠ざかっていく。それを、きっとあのハンターは知らないだろう。けれどそれでいい。知らなくて良い。調査を行い、終えて、何も知らず、気付かず、帰っていくことが最善であり最良なのだ。
明けた夜に、揺らめく朝日に溶けるように見えなくなっていく船影に、総司令は手向けのように呟いた。
「……さらばだ、空から来たハンター。君に、導きの青い星が輝かんことを」
狩人は暁を臨みて知らぬ青き夜
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「……白き風よ、君はよくやった。君のおかげで、任務は達成された。直に迎えの船が来る」
拠点の古代樹の下で総司令が言う。
「懐かしい場所に帰るんだ。君は帰国し、そして此処を忘れ、日常に戻る……帰ることができるんだ。あの場所から遠く離れた、未開の地から」
空は高く拓けていた。
ハンターは口を開く。
総司令の雰囲気が変わった。
「なるほど、君も何かに惹かれたと言うのか。かつて我が友がそうだったように……。君は今一度知らねばならない。此処に残り調査を続けると言うことが、さらなる苦難の始まりであると言うことを……総司令(わたし)の狩りを知るがいい」
*
ハンターが総司令の足を払う。
支えを失った総司令の身体が、落ち葉や木片の散らばる床に落ちていく――。
けれど、そこで総司令は床に手を突き、それを支えにハンターの胸を蹴り飛ばした。堪らず、ハンターが後方へ吹っ飛んでいく。
ハンターが吹っ飛ばされた先には、古代樹の枝。
そのまま飛ばされていれば、その枝がハンターの胸、あるいは腹を貫いていただろう。
パシュンと射出音がして、直後にシュルル、と何かが何かに巻き付くような音。
総司令が古代樹を見上げると、その枝の一つにハンターが立っていた。スリンガーを使って、枝に突き刺さる前に他の枝の上へ逃げたらしい。
ハンターは地上の総司令を見下ろし、そして、力強く枝を蹴った。
得物を突き出して向かってくるハンターを、総司令は真正面から捉えている。突き出された武器を往なして、そのまま顔面に一発くれてやろう、と――。
して。考えていたから、ハンターの突然の動きに、反応が送れてしまった。
ハンターが武器を引っ込めて、空中でぐるりと前転する。
勢いよく、ハンターの踵が総司令に振り下ろされる。
ゴキン、と肩の外れる音がした。手にしていた武器が、滑り落ちていく。
「あぁ……同じ夕日を見ることも、もう無くなるのか……」
水平線の向こうには、黒い船影が見え隠れしている。
ハンターは夕日に呑まれつつある船影を見詰めている。
これでいい。
総司令は帰国の路に就き、ハンターは此処に残る。これで良かったのだ。
誰かが残らなければならない。後に訪れるハンターたちのために。この地の調査のために。
ハンターは総司令の意志を継いだ。
暗み始めている空には青く輝く星が昇っている。
あぁ少し疲れた、と溜め息を吐きながらハンターは目蓋を閉じた。
そして、目蓋を開くと、ハンターは会議場の、上座に立っていた。手元には、調査すべき場所の地図や、内容がまとめられた書類。
「……再び、調査の日々が始まるな」
会議場の隅から、優しい声がかけられる。
さや、と海からの風がハンターの髪を揺らした。
冥海を渡りて灯すは青き灯火
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「……青い星よ、君はよくやった。君のおかげで、任務は達成された。直に迎えの船が来る」
拠点の古代樹の下で総司令が言う。
「懐かしい場所に帰るんだ。君は帰国し、そして此処を忘れ、日常に戻る……帰ることができるんだ。あの場所から遠く離れた、未開の地から」
空は暗み始めていた。
ハンターは口を開く。
総司令の雰囲気が変わった。
「なるほど、君も何かに惹かれたと言うのか。かつて我が友がそうだったように……。君は今一度知らねばならない。此処に残り調査を続けると言うことが、さらなる苦難の始まりであると言うことを……総司令(わたし)の狩りを知るがいい」
*
ハンターが総司令の足を払う。
支えを失った総司令の身体が、落ち葉や木片の散らばる床に落ちていく――。
けれど、そこで総司令は床に手を突き、それを支えにハンターの胸を蹴り飛ばした。堪らず、ハンターが後方へ吹っ飛んでいく。
ハンターが吹っ飛ばされた先には、古代樹の枝。
そのまま飛ばされていれば、その枝がハンターの胸、もしくは腹を貫いていただろう。
パシュンと射出音がして、直後にシュルル、と何かが何かに巻き付くような音。
総司令が古代樹を見上げると、その枝の一つにハンターが立っていた。スリンガーを使って、枝に突き刺さる前に他の枝の上へ逃げたらしい。
ハンターは地上の総司令を見下ろし、そして、力強く枝を蹴った。
得物を突き出して向かってくるハンターを、総司令は真正面から捉えている。突き出された武器を往なして、そのまま顔面に一発くれてやろう、と――。
して。考えていたから、ハンターの突然の動きに、反応が送れてしまった。
ハンターが武器を引っ込めて、空中でぐるりと前転する。
勢いよく、ハンターの踵が総司令に振り下ろされる。
ゴキン、と肩の外れる音がした。手にしていた武器が、滑り落ちていく。
「あぁ……同じ夕日を見ることも、もう無くなるのか……」
水平線の向こうには、黒い船影が見え隠れしている。
ハンターは月光に呑まれつつある船影を見詰めている。
完全に暗んでしまった空には青く輝く星が昇っていた。
ふと、ハンターは青い星を見上げる。
見上げた先の青い星は――その光はどんどん近付いて来ていて、まるで星が落ちて来ているようだった。
*
星が砕ける。
翼を壊され角を折られ尾を切られ、透き通った星が小さくなっていく。
体躯の差をものともせず、ハンターは武器を振るい続ける。
討伐するまでコレは自分を狙い続けると、ハンターには確信があった。根拠は無いけれど、確信していた。
傷を負いながら、汚れを纏いながら、ハンターは喰らいつく。
ハンターは得物を駆る。
ハンターは、獲物を狩る。
そうして、空を仰ぐ光が軋むような鳴き声を聞いた。
*
サクリと足音。
小さな青い光に、履き慣らされたブーツが照らされる。
人影は小さな光の前で膝を折る。伸ばされる手は傷だらけの防具に包まれている。
小さな光は呼吸しているかのように、ゆっくりと明滅する。
それを、その手は優しく掬い上げ、胸に抱く。
「青き星よ」
かけられた優しい声に応えるように、小さな光は微かに明るさを増した。
Behold, a sapphire star