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ありがとう公式設定資料集ーッッッ!!!!!って勢いで書き殴った_(:3」∠)_

※設定資料集から引っ張って来たのは「龍結晶の地は甘い匂いがする」と「スタミナライチュウはフルーティ」 つまり龍結晶は甘い匂いがすると思ったんス( ˘ω˘ ) 龍結晶の地が暖かいって言うのは兄貴肌の同期から( ˘ω˘ )

※そんで竜サンが惹かれた?らしいゼノが龍結晶の生体みたいなものなら龍結晶自体もヒトやリュウを惹き付けるんじゃないかなって( ˘ω˘ ) ゲーム中でも「連れて行かれそうになったら一人じゃないことを思い出せ」みたいなこと言われてたし( ˘ω˘ )モーソーイエー

とっ散らかってる感あるアルな_(X3」∠)_

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 ふわ、と甘い匂いがした。
「ただいま戻りました、先生」
それと同時に、どこか身体の芯が震えるような。
「うむ」
しばらくのクエストで拠点を留守にしていた5期団のハンターを迎えながら、1期団のハンターはそんなことを感じた。
 泥と汗と鉄のにおいを纏った5期団のハンター――青い星は狩人の前に立つ。心なしか草臥れて見える姿を見上げれば、やはり疲労の影を覗かせる若い狩人の素顔が、外された頭部防具の下から現れた。
「? どうかしましたか、先生。顔に何か付いてますか」
幾日帰らなかったためだろう、プーギーは拗ねてしまい他の調査員に構ってもらっている。
「否、何も。疲労しているようだ、と思っただけよ」
「あぁ――まあ、それは、確かに。少し疲れてるかもしれません」
「ならば今日はもうゆっくりと休むと良い」
そうして、それから、拗ねてしまったプーギーを構ってやると良い。狩人はそう思った。
 けれど、困ったようにヘラリと笑った青い星は、その足をマイハウスへ向けなかった。
「……? 青き星?」
椅子に座っている狩人の、その足元に腰を下ろしたのである。そしてそのまま、狩人の胴に腕を回し、顔を腹の辺りに擦り寄せる。堅く冷たいだろうに、胴防具に母親の腹に顔を埋める子供が如く、青い星は狩人に甘えて見せた。
 そこで、ふわりと、また甘い匂いがした。
「……青き星、」
じわじわと身体が温まっていくような感覚。それは他者の体温が移って来るだけが理由だとは思えなかった。まるで甘い匂いに取り巻かれた個所が熱を帯びるような――。そういえば、この若き狩人は、青い星は、今までどこで狩りをしていたのだったか。
「……不思議ですよね。甘い匂い、温まる身体。龍結晶がもたらすエネルギーのかたちは」
伏せていた顔をチラと上げて、青い星が笑う。あぁそうだ。この感覚は、彼の炎帝を追って踏み入った彼の地――龍結晶の地で感じたものとよく似ている。つまり未だ龍結晶の地で移ったその匂い、ひいてはその影響が抜けていないのだ。青い星が身動ぐ度にふわふわと香る甘さに微かな眩暈を覚えつつ、狩人は宥めるように眼下の頭部へ手を伸ばした。
「……よく帰って来た、青き星よ」
ちらちらと不思議な色味を覗かせる双眸を、しっかりと見詰め返しながら頭を撫でてやる。古龍の命が形を成した物に囲まれる地である。いくら精鋭であると言えど長居は負担になるだろう。となると、この青い星のオトモと相棒は大丈夫かと心配になるが――まずは目の前のことである。かつて総司令の娘夫婦が、あるいは総司令自身が幼い指南役にしていたように、若い狩人の頭を撫でる。
 大丈夫、大丈夫、と親が子供をあやすように狩人は青い星に触れる。
 しばらくそうしていれば、匂いは解けて熱は引いていく。まるで夢から醒めていくような感覚。はふ、と腹の辺りで深呼吸がひとつ聞こえた。もぞりと若い狩人の身体が動く。
「よく帰った、青き星」
「……ただいま、戻りました」
上げられた顔はごく普通に疲労を訴えるもの。双眸にも、もうあの独特な色味は見受けられない。
「無事で何より。ゆっくり休むと良い、」
しかしそれでもまだ微かに甘い匂いを捉えて、狩人は防具の中で目を細めた。青い星はその機微に気付く。
「俺が無事なのは先生のおかげです…………あぁ、この武器と防具、龍結晶を使って強化してるんです。たぶん、それで」
「……そうか」
「普段は気にならないんですけど、さっきまでの濃くて強いのに感覚が引き摺られたのかと」
「なるほど」
僅かに目を細めたその表情が、表情の変化が判りにくい青い星の笑った顔だと判る者は未だ多くない。
「ね、先生。マイハウス行きませんか。お礼させてください」
「? 礼など、某は礼をされるようなことなど何も……?」
「俺を帰って来させてくれたお礼に、イイところに連れてって――う゛っ゛」
それまで狩人を熱の籠った眼で見詰め、色を帯びた声で呼んでいた青い星が不格好な声を上げてその場にぷるぷると蹲る。
「隙あらば先生にセクハラしないで欲しいニャ」
どうやら青い星のオトモが青い星の土踏まずの辺りを踏むなりしたらしい。
「せ、セクハラなんて俺は……ただ先生が好きなだけで……」
「ニャ」
やはり青い星の土踏まずを踏んで、そのオトモは自身の旦那さんを黙らせる。クエストに同行していただろうオトモの方は、しかし普段と変わりなく見える。はて、とオトモの姿を眺めていると、恥ずかしそうに視線が逸らされた。
「……ボクは旦那さんが先生にお世話されてる間に、調査班リーダーに撫でてもらってましたニャ」
そんなこと呟くので狩人は弟子でもある調査班リーダーの方へ視線を向けてみる。そうすると、どこか心配そうにこちらを見ている調査班リーダーと眼が合った。その近くに居る総司令の眼はどこか遠くを見ていた。
「そうであったか。ところで、そなたたちの相棒は」
「相棒なら、見晴らし台に行くって言ってましたニャ。ちょっと頭がぼうっとするから風にあたりたいって」
フィールドを歩き回るハンターほど龍結晶に近付かなくとも、編纂者もその影響を受けたらしい。しかし軽度であるようで狩人は安堵する。
 「……青き星よ」
第三者が思うより強い力で叱られた──オトモの土踏まず踏み──のだろう、すんすんと鼻を鳴らして正座している若い狩人を呼ぶ。自分を呼ぶ狩人の声に、青い星は顔を上げる。
「今宵、そなたの私室に邪魔をしても良いか」
「! っはい!もちろんです!」
「……先生は旦那さんを甘やかし過ぎニャ」
まあこれで旦那さんは今日はもうマイハウスから動かないだろうけど――とオトモは狩人の思惑を汲むけれど。それは同時に夜までずっと浮かれた旦那さんと同じ部屋に居なければいけなくもなったわけで。
「それと、そなたにも礼を。小さき狩りびとよ」
優しい言葉と共に、旧式の防具の奥から優しい眼が向けられる。オトモが自身の旦那さんの土踏まずを踏んだ時、若い狩人の手がそわそわと腰の辺りに伸ばされていたことを、狩人は気付いていた。それを事前に阻止したことに対しての礼でもあった。
「…………先生は甘やかすのと褒めるのが上手ですニャ……」





「――なので試しに相棒と一緒にちょっと齧ってみたんですよ!」
「龍結晶をか!?」
「でもやっぱり鉱石だからですかね、おいしくなかったです……」
「いやぁ……食わなくても分かるんじゃ……」
「いやいや。百聞は一見に如かずですよ大団長!」
「お、おう……そりゃあ、まぁ、確かにそうだが……」
「匂いは甘いのに……後で口直しにスタミナライチュウを食べました!相棒と一緒に!」
「そうか……」

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