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「ぅっわあああぁぁぁあぁぁあああ?!」

「なんですか愚弟。うるさいですよ」

「いっ、インゴ!インゴ!! Help me!!」

「だが断る」

「断らないで! この状況でボクを一人にしないで!」

日本のギアステーションに研修に来ていた英国のサブウェイマスターもといサブウェイボスのインゴとエメットは、職員室にて未知の敵と遭遇していた。否。正確にはエメットが遭遇していた。ソファの上に素早く避難して床を睨みつける。

そんなエメットの情けない悲鳴にインゴは顔を顰める。

「何なんですか」

「ヤツ…!ヤツがッ…!!」

「ヤツ…?」

いつもヘラヘラとしている片割れの明らかなテンパりように流石のインゴも重い腰を上げる。

今ここの主であるサブウェイマスターの二人はマルチトレインへと出払っていてしばらく帰ってきそうになく、必然的に自分がエメットの相手になってしまうのだ。面倒くさいと思いつつもエメットに視線を向ける。

「す、Stop! インゴ、不用意に動かないで!」

「なんですか。助けろと言っておいて動くなとは」

「いいから!!」

いつにも増して本気の眼で叫ぶエメットに僅かに気圧される。

「……ならば私にどうしろと言うのです」

「…あ、シャンデラ! ちょっとシャンデラ出してよ!!」

「…あとでノボリ様とクダリ様に怒られますよ」

「いいから!」

まるで命がかかっている、とでも言わんばかりの気迫で言う弟に折れてボールからシャンデラを出すと、弟はあろうことかシャンデラに技の指示を出した。

「シャンデラ! オーバーヒート!」

「って待ちなさい!!!」

「インゴ、止めないで! 殺らなきゃ殺られる!!」

「本当に貴方どうしたんですか?!」

 

サブウェイマスターの二人が帰って来るまで二人の攻防は続いたとか。

 

その名はG

(ちょ、何してるの?!)(ク、クダリ!! 殺虫剤を!早く!!)(う、うわぁあああぁぁg)(その名前を呼ばないで下さいまし!!)

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