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「姉サマ」
妹が姉を呼ぶ。気軽に、それこそ睦まじい仲を示すように。
「なんだ」
姉が妹に答える。やわらなか雰囲気。穏やかな昼下がりに相応しい、姉妹の午後。
 けれど、妹は事も無げに言った。
「なぁ姉サマ。俺と、セックスしよう」
笑みを浮かべてはいるが、至極真面目に言い放った。
「――」
もちろん姉は、その場に固まった。

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