top of page

ア社堕ちウォルでモブウォル。ハニトラ任務のために再教育センターでお勉強するぞ!ってネタ(は???) 推敲も何もしてないです。

意図的口調変更、濁点・♡喘ぎ有り。
モブが出張る。よく喋ります。
捏造と妄想ばかりだよ!

気を付けてね。

参考:ラブコスメ夜の保健室(https://shc.lovecosmetic.jp/

---

 ――つまり、他企業に対するハニートラップということだ。
 様々なグラフや資料を提示されたが、今回アーキバスコーポレーションが競合他社にしたいことはそれだ。幹部に近付き、絆し、情報を奪う。その際に用いられる、古今東西の常套手段。
 ではそれを誰がやるのかと言えば、白羽の矢が立てられたのはヴェスパー部隊の番号付き、その末席である新第8隊長のウォルターだった。
 当然、彼は狼狽した。何故、と。無理もない。だが第2隊長の「ではメーテルリンクに頼みますか」と言う言葉に、ウォルターは自分がその任を受けることを了承した。実際の歳の差など定かでないが、ウォルターにはメーテルリンクが守るべき対象の年齢に見えているのだろう。
 問題は、やはりと言うべきか、ウォルターがそう言った技術に疎いことだった。それが再教育と加工の影響なのか元々なのかは分からない。だからウォルターはそれを学ぶために再び再教育センターへと足を運ぶこととなったのだった。

 アーキバスコーポレーション再教育センター、ルビコン仮設支部。主な用途は現地で得た人員を収容し、アーキバスコーポレーションのために働く戦闘員へと「教育」すること。だがその他にも、トレーニング施設であったりリハビリテーション施設であったり、またACやMTについての座学を受けられる施設と言う、正しく「再教育(まなび)の場」と呼べる側面も持っている。
 今回ウォルターが案内されたのは、その中でもかなり稼働率の低い、名もあまり知られていない場所。性技や情事における技能や知識を学ぶ場所だった。
 敷地の片隅にひっそりと佇む建物の中は、やはり静かだった。壁に掛けられた案内板を頼りに屋内を進んで行けば、白を基調とした小部屋に辿り着く。扉の隣の壁には「予約有」の表示が浮かんでいた。
 カードーキーを通して部屋に入ると、申し訳程度に置かれたテーブルの上に「教育を受けるにあたって」と言う画面が表示されたタブレットが置かれていた。目を通すと、それはこれから受ける「教育」のための下準備の手順だった。
 道具はすべて揃えられていた。ベッドやシャワールームと言った設備はもちろん、浣腸液や潤滑剤、避妊具や性具と言った小道具に至るまでどこかしらに置かれている。タブレットに従い、必要なものを探し手に取りながら、ウォルターは支度を進めていった。

 手順をすべてこなし、バスローブに着替えたままベッドの上で職員を待つ。
 それもまたタブレットの指示だった。
 どうやら手順をこなして画面を切り替えていく度に経過情報が送信されている仕組みらしい。大方、入室時のカードーキー読み取りでタブレットの連携接続がされるのだろう。
 そんなことを取り留めなく考えていると、ふたりの男が部屋へ入ってきた。アーキバスコーポレーションの社員証を首から提げている。ここの職員なのだろう。
 「お待たせしました、ウォルター隊長。本日はよろしくお願いします」
 穏やかな声と表情で差し出される手を握りながら、ウォルターは「こちらこそ」とややぎこちなく頷く。「相手」が現れたことで、いよいよ今日自分がすることに対しての現実感が湧いてくる。からだが強張った。
 「ふふ。緊張してますか? 大丈夫ですよ。不安なのは最初だけですから」
 ウォルターの両隣に腰を下ろした男たちはそれぞれタブレットを取り出し、画面をいくつか開いて確認し始める。
 「事前の問診は……受けてないんですね。なるほど、とりあえず一から十まで教わってこい、ということですか」
 「ちなみに経験自体は? ありますか」
 タブレットでの情報確認はしっかりとしているが、ウォルターへ言葉を向ける際はウォルターの方を見る。まっすぐに視線を向けられ、訊かれたウォルターは一瞬視線を泳がせた。
 「ない……。無い、と思います。アーキバスに拾ってもらう前の記憶が、曖昧で……」
 「そうですか。大丈夫ですよ。一から僕たちと覚えていきましょうね」
 言いながら、男がウォルターの頬に手を添えて顔を近付けていく。
 ああ。もう始まっているのだ、と薄い男のくちびるが自分のそれと重なるのを感じながらウォルターは思った。
 「最初は相手に任せていて大丈夫ですよ。慣れてきたら、自分からも動いてみてください」
 反対側からもう一人の男の声がする。
 「ん……、ふ、っ、」
 くちびるを食まれる。薄く開いていたそれを男の舌が割り開き、歯列を辿って更に奥をねだる。
 ほとんど反射的に閉じられたウォルターの目蓋が、ぴくぴくと動く。
 生徒は従順だった。恐る恐る、けれど素直に、口を開いて、他人の粘膜を受け入れる。
 ちゅる、ちゅむ、と口内への侵入を果たした舌が水音を立てる。
 「っ、は、ァ……、んぅ、」
 まだ緊張と無知から動けないでいるウォルターの舌を掬い、にゅるにゅると擦り合わせるように男の舌は動く。
 「呼吸は大丈夫ですか? 苦しければ合図してください」
 「ふッ……ぁ、は、ぅ、」
 男の胸元にウォルターの手が縋った。クシャリとシャツに皺が寄る。男は上気した頬を見ていた。
 ちゅぷ、と小さな水音を立ててふたつの舌がほどけていく。男の舌が、とろりと銀糸をひいてウォルターの口から抜け出ていく。室内の明かりに、散々まさぐられた余韻にひくひくとふるえる舌が照らされた。
 「はっ、は……、っ、」
 「ゆっくり呼吸しましょう。大丈夫ですよ」
 男たちがいよいよベッドに乗り上げ、ウォルターの手や腰を引いて、その身体をベッドの中心へ移動させる。
 前と後ろ。それぞれに男が陣取る。
 「大丈夫ですか?」
 「っ……、はい、」
 目の前の男が微笑む。ウォルターがしびれる舌を圧して答えると「では続きを」と再びくちびるが重ねられた。
 ベッドについたと思った手は背後の男の手の上に乗った。予想とは違う感触に驚き、跳ねようとするウォルターの手を、男の手は逃がさなかった。五指を絡めて握り込んでしまう。
 くちゅ、とちいさくウォルターの舌が動く。先程自分の舌がそうされたように、相手の舌を自分の舌で撫で擦り合わせようとする。
 「んッ、ふ、……ぁ、む、……ぅ、」
 拙くウォルターの舌が動き、男の舌がそれに合わせる。にちゅ、くにゅ、とやわらかな粘膜同士が触れ合い、甘い痺れが舌先から広がっていく。
 うまく、できているだろうか。
 ウォルターが、薄く目蓋を開く。目の前の男が、ふっと目を細めて微笑んだ。
 じゅるッ――と、頭の中で水音がした。
 「――!? ~~~ッ!?」
 じゅるるっ、ずゅろっ、じゅぞぞっ。
 突然舌が吸われ、扱かれ、呼吸と思考が儘ならなくなる。制止を求めようにも両手は背後の男に握られ、声は当然人語を成さない。顔は目の前の男が両手で優しく、しかししっかりと固定していて逸らすこともできない。驚きに開かれた両目から、ポロポロと涙がこぼれ落ちた。
 じゅずッと最後に一度、ウォルターの舌を大きく吸って男は離れていく。
 「――ぷぁ。ふふ。すみません、久しぶりの生徒が嬉しくて、つい」
 「はッ――は、ッ、ふぁ、ァ……っ、は、」
 真っ赤に熟れた舌先からポタリポタリと透明な雫を滴らせる様は犬にも見えるだろう。男はやや俯いたウォルターの顔をやさしく持ち上げて、ひくつく舌先をやわく食んで笑む。
 「気持ち良かったですか? ウォルター隊長は、どちらかと言えば気持ちよく“させられている姿を見せる”方が良さそうですね。基本的には相手に任せて大丈夫ですよ。相手が止まったり、相手に窺われているな、と思ったら動いてあげてください」
 「う、ぁ……わか、わかっ……りまし、た、」
 背後の男に手を引かれ、その胸に背を預けるかたちになった。
 するりとほどけた手に、背後からペットボトルを差し出される。器用にキャップが目の前で捻られ、パキリと音を立てた。社内の自販機でも見たパッケージに、それがただのミネラルウォーターだとウォルターの頭は認識する。
 ちびちびとウォルターが水分補給をしている間、目の前の男はタブレットに何やら入力していた。
 「さて。では、次に参りましょうか」
 数分の後、タブレットを操作していた男が顔を上げる。それとほぼ同時に背後の男が手中のペットボトルを回収していった。
 「次は口淫。いわゆる、フェラチオを学んでもらいます」
 失礼しますね、と言いながら目の前の男はズボンと下着から足を抜く。その中から、緩やかに兆している男性器が現れた。
 「完全に萎えているところから始める場合はほとんど無いと思いますが、もしそういった場面に遭遇した時は、手淫である程度起たせてから行っても良いでしょう」
 「今回はある程度起ち上がってる、あそこからしてもらいます」
 背後の男が、耳元で囁いた。
 目の前の男は膝立ちの姿勢でウォルターの前までやってくる。鼻先に、男の亀頭が差し出された。
 「貴方の思うように、咥えてみてください」
 こくりとウォルターの喉が上下する。目には微かな怯えの色。けれど、一度ぎゅうと目蓋を閉じ、意を決したように口が開かれる。
 はぷ、と小さな音がした。
 ウォルターを見下ろす男の目が、細められる。
 「ンッ……、む、ンぅ、んぷ……、んっ、」
 ペロペロと懸命に舌を動かし、時々頭も動かしてみる動きは、正直拙い。舌の触れる部分がほとんどが亀頭と竿で、その触れ方も単調だ。だが、その懸命な姿と、伏し目がちになった表情は良いものだと言える。くしゃり、と男の手がウォルターの頭を撫でた。
 「……?」
 その行動に、何事かとウォルターが男を見上げる。
 不安そうなその眼を真っ直ぐに見つめ返して、男は微笑んだまま口を開く。
 「よくがんばっています。たくさん頬張れて偉いですね。なので少し、アドバイスです。亀頭やカリの部分は敏感な部位ですから、触れるなら重点的に。頬に押し付けたり、吸ってみるのも良いでしょう。裏筋も概ね同様に。竿の部分は今挙げた部位より少し強めに触れて大丈夫です。余裕があれば睾丸にも触れてみてください。その時は、優しく、お願いしますね」
 ウォルターに陰茎を咥えさせ、その髪を撫でながら男は優しげな声で語る。
 「潤滑剤はこちらに。飲んでも大丈夫なものですので、ご安心を。フレーバーはバニラで良かったですか?」
 背後の男が後ろからボトルを差し出してくる。目の前で揺らされるそれから、タプンと音がした。
 「では、続きをどうぞ」
 男の手が頭から降り、目元をスルリと撫でた。そして背後の男が差し出していたボトルを掴み、その蓋を開ける。陰茎の上方で傾けられたそれはウォルターが咥えきれていない竿を白く染め、そして男はそのまま先端側へと手を動かし――ウォルターの顔にもその中身を垂らしかけた。
 ウォルターは反射的に目蓋を閉じる。その額から、白濁が滴り落ちていった。
 ちゅぷ、じゅッ、にちゅ、ぬちゅ、と潤滑剤を足されたせいか先程よりも多くの水音が立つ。あるいは、教えられたことを素直に実践しているウォルターの動きのせいだろうか。
 唾液と潤滑剤で潤ませた舌と口内で亀頭を包み、歯を立てないようカリ首までゆるゆるとくちびるで扱きながら口から出していく。そうしてカリ首にくちびるが引っ掛かったところでエラの返しを丁寧に舐め、ちゅぽりと音を立てて口を離す。唾液と潤滑剤を垂らす口で「はふ」と一息吐いてから、ウォルターは竿の部分に顔を寄せる。
 はむ、とくちびるで幹を食み、その固さや長さを確かめるように辿る。それから舌を伸ばし、裏筋をなぞる。竿部分は、強めにと言われたためだろうか、舌で舐めると言うよりもくちびるで食んで刺激を与えていた。
 チラとウォルターが男を見上げる。自分の動きが合っているか、言われた通りにできているか、伺う眼だ。
 「っ……、大丈夫ですよ。よく、できています。上手にできています。……ふふ。離して良いですよ」
 ウォルターの口から抜け出た男の陰茎が、ぬぽん、と反り返る。鼻先を掠めた熱に、ウォルターの目が微かに丸くなった。
 「そろそろ本題へ入りましょう」
 男は再度ウォルターの頭を撫でながら、そんなことを言った。
 手を引かれ、ウォルターはベッドに四つ足をつく。背後の男がバスローブを捲り上げ、下半身が他者の目に曝される。
 「ほんとうは――自分で解すものなのですが、今回は僕たちがやってみますね。ぜひ覚えて帰って、本番までに練習しておいてください」
 「――っ、ァ!」
 何かを言いかけたウォルターを無視して、後孔に指が一本差し込まれる。背後の男の潤滑剤を纏った指が、準備である程度柔らかくなった後孔に埋まる。じゅぷ、と潤滑剤が空気に潰れる音がした。
 「ふっ……、ふッ、ぅ……!」
 「少し解れていますね。しっかり準備してくださったようで、助かります」
 くちゅ、くにゅり、と孔の中を指が蠢く。くるり、くるりと中を拡げるような動きが主だっている。
 「ゆっくり呼吸して……そう、大丈夫ですよ。吸って、吐いて……良い子。ほら、もう二本目が入りますよ」
一本ずつ、ゆっくり慣らしていきましょうね、と男は言う。
 「ハッ……あ、う……、ヒッ、ンんっ……は、ァあ……ッ!」
 つぷぷ、と埋められていた指が引き抜かれる感覚に腕がふるえる。けれどそのすぐ後に二本目の指が添えられて、増えた質量が胎に潜り込んできた。
 増えた指は少し拓けた胎を更に拡げようと、それぞれバラバラに動き始める。はじめの頃は異物感ばかりを感じていたウォルターも、徐々に胎の内を動き回る指の存在に慣れていく。
 「は、ァ、はぁッ、……ア、ア、んンンッ……!」
 指が孔を拡げたり、出入りしたり、内側を擦ったり圧したりする。
 がくがくふるえる腕を必死に突っ張るも、折れてしまうのは時間の問題だろう。前方の男が、左右に振られ、俯きたがる頭を両手で掬い、ウォルターに顔を上げさせる。
 「ヒッ――、あ……!」
 ちょうど、その時だった。後方の男が三本目の指を挿し込み、ウォルターの胎の中のしこりを二本目の指で挟み込み、残りの一本で圧したのは。
 ウォルターの目が何かに気付いたように丸くなり、そして、苦しげに細められた。
 「ぁ゛あ゛あ゛あ゛ッ゛! ん゛!゛ ぎッ……、ア゛、ふ゛、うぅ゛……ッ゛!゛」
 男の手を振り払おうとする頭部をしっかりと捕らえ、ボロボロとこぼれ落ちていく生理的な涙を見送る。無様に啼く口元には堪えようとして溢れた涎が垂れていた。
 ぐぢゅ、ごりゅ、と水音を立てながら、三本の指が肉壷を解し、胎を拓いていく。
 ひくひくわななき、きゅうきゅうと指を締め付ける後孔を眺めながら、背後の男が述べる。
 「拡張難度、柔軟性、感度……どれも良いですね。初めてではないか、そうでなければ素質があります」
 「んああ゛ッ゛!゛!゛」
 ぐりゅ、としこりを押し込まれてウォルターの背が反った。パタパタとシーツに白濁が散る。既にそこには先走りやら前に出していた精液やらで水溜りができていた。
 どさり。
 遂に腕が快感に耐えきれず、ウォルターの身体がベッドへ沈む。支えきれずその頭部を離してしまった男の手が、割れた器のようなかたちを作る。けれどウォルターの、膝の方は崩れていない。尻を高く上げた体勢になる。
 胎の中で今一度指が拓かれて、そこへ潤滑剤が注がれた。ひとの体内と比べて冷たい潤滑剤に、ウォルターの身体が小さく跳ねる。ぐちゃりとねばついた音を鳴らして、男の指がウォルターの胎から抜け出ていく。
 衣擦れの音が茫洋としているウォルターの耳に入る。
 次いで、ぐちゃぐちゃと何かを擦るような音が数度。
 「ッァ、」
 ひたりと臀部に熱が触れる。双丘を、五指に掴まれる感覚。
 「それでは失礼します、ウォルター隊長」
 背後の男の言葉と共に、硬く芯を持った熱が、胎を割り拓き進み始める。
 ぬぷっ。
 「ひっ、」
 ぐぷっ――ぬちゅ。
 「ァ――!」
 「っ、これなら……このまま奥に進んでも大丈夫そうですかね……っ、ふふ。素晴らしい……!」
 じゅぷぷぷッ。
 「~~~~~ッ!!」
 指とは比べ物にならない質量を咥え込まされ、ウォルターの身体ががくがくふるえる。男の陰茎が押し入ったことで、潤滑剤が孔外へ押し出されていく。とろりと糸を引いて垂れる様は、女性の密壷から溢れる愛液のそれだった。
 「動きますよ……っ」
 申し訳程度に一声かけて、男が腰を動かし始める。ずりゅりゅ、と男の陰茎が内壁を擦っていく。
 「んい゛ッ゛! ぃ、ひ、ぉ゛、ぁあ゛あ゛あ゛……!゛」
 抜いて、挿れて、抜いて、挿れる。
 ゆっくりと、かたちや熱を馴染ませるように陰茎が後孔を出入りする。ずりずりと、しこりが轢かれる度にシーツに広がった水溜りの嵩が増す。
 シーツに額を擦り付け、両手の平で握り締め、後孔からの性感にウォルターが悶える。
 「あ゛っ゛、ぁ゛、う゛ッ゛、ふ゛ッ゛、う゛、う゛ぅ゛ぅ゛……ッ゛!゛」
 やがて男の腰の速度が上がっていき、ぱちゅぱちゅと分かりやすい性交の音が部屋に響き始める。
 早くも根を上げた腰が崩れ落ちようとして、男がそれを許さない。両腕を腹側へ回し、抱え込むような体勢。前方の男と交わされるアイコンタクトに、当然ウォルターは気付かない。腹を抱えた腕が無遠慮に胎内の陰茎を押した感覚に鳴いていた。
 「ときに、ウォルター隊長。セックスとはひとりでするものではないですよね?」
 前方の男がウォルターの髪を撫で、耳のかたちを辿り、そしてバスローブの中へ手を滑り込ませる。その指先は、何か接続端子をつまんでいた。
 男は何かを探している。義肢の上を行き来する指先の滲んだ視界に見ながら、ウォルターは疑問符を浮かべる。シーツを握り締め、声を押さえようとしながら、しかし叶わずに欲に塗れた呻き声を漏らす。
 「……あった」
 男が呟く。音もなく、端子が義肢の小さな穴に挿さる。
 「――ッ!?」
 途端に、ウォルターの四肢から力が抜けていった。指先が握り締めていたシーツを離す。腰の方は抱えられていたこともあり、くずおれることはなかった。しゅるりと抜け出ていく接続端子はそれで役目を終えたらしい。
 目を白黒させるウォルターを、背後の男は抱き起こす。ウォルターの神経系との接続が切れた義足に胴を載せ、だらりと垂れ下がる義手を掴む。
 「ですから、ね? ちゃんと相手も愉しませる配慮をしなければ」
 ぱんっと背後からの衝撃が身体を襲う。視界が上下に揺れた。
 「ひっ、イッ――!」
 それを皮切りに、中断されていた律動が再び始まる。
 ばちゅッばちゅッばちゅッと肉同士がぶつかる音に粘ついた音が混じる。聞くに耐えなくて、身体を走る悦楽がはしたなくて、ウォルターは頭を振る。ぱさぱさと乱れた髪が表情を隠す。
 「ん゛、ふ゛ぅ゛ッ゛!゛ ぐ、ッぅ、う゛、ぅ゛ぅ゛……ッ!」
 両目からはポロポロ涙が落ちていき、口端からはポタポタ涎が落ちていく。もはや教わると言うよりも、犯されている、と言う感覚の方が、強くなっていた。そしてそれは、ウォルターの胸にストンと嵌まっていた。
 「復習、兼応用をしてみましょう。口を開いてください」
 だが目の前の男――アーキバスコーポレーションの社員の言葉に、逆らうことはできなかった。してはいけない、と漠然と思った。
 「ハッ、あ゛、ああ゛ッ゛、ァ、は゛ッ゛、」
 言われた通りに口を開くと、だらしない音ばかりが漏れ出した。
 良い子、と言いながら前方の男がウォルターの頭を両手で引き寄せる。やや前傾になったウォルターの、目と鼻の先に反り返った男の陰茎が陣取った。
 「は、ぁ――、ん、ふッ……!」
 背後から揺さぶられながら、懸命に男の熱を咥え込む。そして先程やったように舌を動かそうとして――思うように動けない。舌の動きは飴を舐めるよりも拙く、歯を立てないようにするので必死だった。
 縋るように男を見上げる。男は、やはり笑っていた。
 「仕方ないですね。ではここから応用です。とは言え、貴方が特にすることはありません。ただ少し、堪えていただければ」
 「……?」
 ウォルターの頭部を抱える男の手に力が入る。
 そして。
 「――~~~ッ゛!゛!゛」
 じゅぼっじゅぷっじゅぽっ、とウォルターの喉を、男の熱が行き来し始めた。
 声がくぐもり、呼吸をしようと広がった口や喉から時々「がぽっ」「ごぽっ」と酷い音が鳴る。苦しい。けれど朦朧とする意識に、下肢からの快感が混ざって、この苦しさも気持ち良いものではないのかと頭が勘違いを始めてしまう。
 串刺しに、されている、と霞む頭に言葉が浮かんだ。
 「ォ゛――、ッ゛!゛」
 ガクンッとウォルターを身体が跳ねた。パタパタとシーツに白濁が散る。
 「ふっ……、触られずに達しましたか……! やはり、経験者か、素質有り、ですね……!」
 熱をぎゅうぎゅうと締め付けられながら男が呟いた。ふたり共が、腰の動きを速める。
 ぐちゅぐちゅぐちゅ。
 ごちゅごちゅごちゅ。
 ばちゅんばちゅん。
 粘質な水音の中に、ハァハァと湿った息遣いが混じる。それは間隔を徐々に狭めていった。
 「ハッ――ぐ、うっ……!」
 ほとんど同時に、男たちが腰を突き出して動きを止める。とぷとぷと身体の中へ注ぎ込まれる熱と過ぎた悦楽に、ウォルターの目は蕩け落ちかけていた。
 じっくりと、競り上がった分の精液を出し切るようにゆるゆると熱を動かしていた男たちは数分の後、ようやくウォルターの身体から陰茎を引き抜いた。
 背後の男がウォルターの胴部を抱き止め、自分に凭れかからせる。ほとんど意味をなしていないバスローブの紐は解いてしまった。
 熱に上気した姿が晒される。肩で息をしているその口端からは、白く濁った雫が垂れていた。前方にいた男が指でそれを掬い、指先を口内へ押し入れた。
 「口内に精液を出された時は飲んだ方が喜ばれることが多いです。まあ、あまり飲みやすいものではないので無理にしなくても良いですが……ヴェスパー部隊の番号付きの隊長でしたら、できた方が良いですね」
 ぐちゅぐちゅと男の指がウォルターの口内、そこにある精液をかき混ぜる。男の指先に上顎や舌の根なんかを擽られて、ウォルターの口から「ぁえ、」と言った間の抜けた声が出る。男の言葉がどこまで受け取れているか、怪しく思える反応だ。それでもややあってから、こく、こく、と健気に喉は上下した。
 ごろりと男たちはウォルターを仰向けに寝かせる。はだけたバスローブを身体の下に広げて、もはや何の意味も無い義肢を動かしてと、丁寧な作業だった。
 天井を映すウォルターの目に、男が入ってくる。視界の端には、ただの飾りと化した義足とそれを持つ手がある。
 ウォルターの身体をぐいと折り曲げ、後転する途中のような姿勢になった両足の間から、男が覗き込んでくる。
 「もう少し、頑張ってくださいね」
  先程吐精したはずの、しかし硬さを保ったままの陰茎が、ぐぷぐぷと胎へ押し込まれていく。
 「ぐぅ……、う゛ッ゛――、お゛、あ゛あ゛ッ゛……!゛」
 ウォルターの背が微かに浮く。
 そして男は胎を抉るように腰を動かし始める。突くと言うよりも、掘るような動き。ぐちぐち、みちみち、と隘路が押し拡げられていく感覚にウォルターは咽ぶ。
 やがて――とちゅ、と男の亀頭が肉壁に触れた。
 「っ゛、オ゛ッ゛……!?」
 「くッ……、ふ、ふふ。分かりますか。ここ。ウォルター隊長の子宮口ですよ。ここでいっぱい気持ちよくなって、オスにご奉仕しましょうね」
 とちゅ、とちゅ、と場所を意識させるような軽いノックを男は繰り返す。子宮など、男であるウォルターにはあるはずのない器官。しかし男は繰り返し「子宮口」「赤ちゃん部屋」「精液を受け入れるための場所」等とウォルターに囁く。
 緩やかながらも確実に臓腑を攻められて、ウォルターの意識は真白に明滅する。
 「……さあ、おねだりしてみてください。これは必要なことですよ。企業のためです」
 企業のため。そう言われてしまえば、自身の羞恥や体面など些細なものに思えてしまう。この身が大義の一助になるなら、差し出そう。
 「――ぉ、おれ、の、しきゅ……に、せ……えき、くださぃ……!」
 首まで赤くして、できるだけ首を反らし、ぎゅうと目蓋を閉じてウォルターは震える声で台詞を吐く。
 けれど男は、企業の職員は、にっこりと笑ったまま「もう一声」なんて言うのだ。
 「もう少し、そうですね……愛想良く言ってみましょうか。愛らしく、甘ったるく、主人に腹を見せる犬のように」
 「なっ、」
 「ね。ウォルター隊長ならできますよ。ね?」
 ほら、と笑顔で迫られていよいよ泣きたくなる。愛らしさだとかそんなもの、自分にあるわけがない。
 「ぅ゛……う゛ぅ゛……っ゛……、ぉれ、俺、の、しきゅ、に……っ、せぃえき、そそいで、っ……、はら、っ、はらませて、ください……っ♡」
 「……まあ、及第点ですかね。ちゃんと敬語が使えて偉いですよ」
 「お゛ッ゛――、」
 一度目よりも多少媚びただろうか、と言う間違い探しのようなウォルターの言葉に男は困ったように笑った。だがそれでもウォルターを褒め、その身体に体重をかける。
 ぐぢゅ、と熟れた果実を押し潰すような音。
 ぐぽ、と男の亀頭が、ウォルターの胎奥に押し入った。
 「オ゛ッ゛、オ゛オ゛ッ゛、オ゛、あ゛、がッ――、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!゛!゛」
 ごちゅんっ、と男の亀頭が胎を貫く。堪らず、ウォルターの身体がガクガクと跳ね――ようとして、男に押さえつけられてビクビクふるえる程度に収まる。男に縋る手も足も無く、ウォルターは不本意に与えられた衝撃と快感を逃がせずに泣き叫ぶ。額や後頭部をシーツに押し付けても何の足しにもならない。さり、さり、と神経接続の切れた義手がシーツに擦れて小さな音を立てた。
 「ひっ――、ひっ、い゛ッ゛……!゛ ア゛ア゛ッ゛!゛ オ゛ッ゛!゛ ん゛オ゛オ゛ッ゛!゛ がァ……ッ゛!゛ オ゛、ほォォ゛ッ゛!゛」
 「ほらほら、喘いでばかりいないで、ちゃんとセックス相手とコミュニケーションを取らないと。お仕事のためのお勉強でしょう?」
 「んぎッ! あ゛、ぅ゛、ごぇ、なしゃ……!  ァ゛、オ゛ッ゛……、お゛ぇ、らけ、きもちく、なっ゛……え゛、ごえ……、らしゃ♡ あ゛あ゛、ぅ゛ッ♡」
 「気持ちいいんですね? ウォルター隊長はオス子宮ごちゅごちゅ殴られて、気持ち良くなってるんですね?」
 「あ゛ッ゛、ぁ゛い゛……、きもち、きもちィ゛、れす……!♡ しきゅ、ごんごん、らぇ゛ぇ゛……♡ ァ゛、あう、あ゛、ぁひ♡ ゃら、ずっと、きもち゛……! おかしく、なぅ゛……!」
 じゅぼっ!じゅぼっ!ごぢゅっ!ごぢゅっ! と亀頭が結腸を叩き潰す音と、尻穴が陰茎を扱く激しい音。そこには当然、ばぢゅん!ばぢゅん! と肉同士のぶつかり合う音も混じっている。
 ウォルターはもうずっと絶頂しているようで、閉じることを忘れた口から涎を垂れ流し、生理的な涙がこめかみを幾筋も伝い髪を濡らしていた。
 そして、大して構われていないにも関わらず白濁をとろとろ吐き出していたウォルターの陰茎へ、もう一人の男が手を伸ばす。
 ぬちゃ、と潤滑剤に塗れた手が、色々な液体で潤んだ亀頭に触れる。
 「ッ!? な゛ッ゛、や゛――、お゛お゛お゛っ゛~~~~~ッ゛!゛!゛♡゛♡゛♡゛」
 ぬちゃぬちゃぬちゃ! 男の手がウォルターの亀頭の撫で回す。頭の側から手を伸ばしているにも関わらず、勝手知ったる様子で性器を扱う様は、さすがと言うべきなのだろう。そしてそんな手に弄ばれたウォルターの陰茎は、堪らずプシャアッと潮を吹いた。飛び散る飛沫がシーツや義肢のみならず、本人の顔にもかかる。
 そしてその反動によってだろうか、胎が一際強く縮こまった。
 挿入している男が息を詰める。
 ごぷ、とウォルターの胎の中で音がした。
 ウォルターの目が、刹那目を見開かれる。そして鳥が空から落ちるようにフッと目蓋が閉じ、その身体が脱力する。とうとう気を失ったようだった。
 ウォルターにのし掛かっていた男は、その胎へ精液を最後まで注ぎ、ゆったりと一息吐いてから身体を起こす。ウォルターを潮吹きさせた方の男は、牛の乳でも絞るかのようにウォルターの陰茎を扱ってから手を離した。
 ふむ、と互いの顔を見て頷く。一言二言やり取りをして、男たちはそれぞれ次の行動に移る。片付けと、記録だ。
 片付けを請け負う男はウォルターから義肢を外し、小さく軽くなった身体を抱えてバスルームへ向かう。バスローブは新しいものをおろすため、ベッドの上に置いていかれた。
 バスルームからザァザァと水音が聞こえ始める。
 もう一人の男は軽く身支度を整え、タブレットを手にする。片付け役は「生徒」を洗うついでに自分も綺麗にできるところが役得だと思う。
 タブレットの記録画面を呼び出して、男は今回の「授業」の所感を入力していく。映像記録は室内のカメラが残してくれている。
 素質有り。もしくは経験者か。言動や姿に大変に嗜虐欲を刺激され、かつ強化手術済みの男体と言うことなので、任務対象には通常人員では懸念されるレベルの対象を宛てても良いかと。今回分の習熟度を確認する場合には再度こちらへ連絡されたし。胸部については触れていないが、教育予定があれば使用予定日までに所定の授業を受けるよう指示されたし。速やかな作戦行動を望む場合は栄養剤等と称し崔淫剤の類いを服用(投与)させた状態でターゲットの元へ送り込むと良いか。……

 

bottom of page