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【R18】ルルンの部屋

Ruruq(ルルン):豊富に実っている農作物が大量になっている様。アヤクチョ・ケチュア語。
習作。殴り書き。あほえろ英スラウォル(出られない部屋)。メイビー生存if。
淫語・♡喘ぎ・濁点喘ぎ・言葉責め(女性器呼称、女の子扱い)・潮吹き・ドライオーガズム・微流血(背中の引っ掻き傷)等とか。攻めの語尾にも♡ついたりする(喘ぎはしない)。


改行は試行錯誤


Q.なんで英スラウォルなの?

A.声(声です……)(だってあんなダウナー兄貴っぽい声・口調・言い回しとTHE☆鉄の男(割と口悪い)な低音の組み合わせがさぁ……さあ……!!)(好きぴえん)(ニポンゴも好きですもちろん)


出られない部屋。えっち語と♡語尾オプション。


習作。殴り書き。あほえろ英スラウォル。メイビー生存if。

擬音とか♡喘ぎとか。それに伴うキャラ崩壊とか。

淫語・♡喘ぎ・濁点喘ぎ・言葉責め(女性器呼称、女の子扱い)・潮吹き・ドライオーガズム・微流血(背中の引っ掻き傷)等とか。

攻めの語尾にも♡ついたりする(喘ぎはしない)。

相変わらず「旧世代型の体液はコーラル濃度が高い」HC使ってます。

二次エロはファンタジー。


むずかしかったです。特に擬音。

むずかしかったのでもう後半とか普通に致してるだけな気がする。もう記憶がない。


諸々気を付けてね。


両腕(片腕(エンブレムと同じ右腕)義手HC)でがっつり背中引っ掻かれてしばらく包帯巻いてるニキとニキの背中見る度に引っ掻き傷思い出して羞恥やら申し訳なさやらで視線が泳ぎまくるウォルはいると思うしかわいいのでよろしくお願いします。


---


 スッラとウォルターはわけのわからない部屋にいた。

 入ってきた扉はもちろん、窓ひとつない、病室にも似た部屋だ。大きなベッドと大きなモニター。白を基調とした清潔感のある室内。しかしきっちりと閉じられた棚や引き出しを開けてみれば、そこには情事に必要な諸々が納められている。

 つまり病室と言うよりはラブホテルとかそういう空間と言った方が良いのだろう。


 「……」


 ベッドに腰かけたウォルターの目は据わっていた。突然こんなわけのわからない部屋に迷い込めば無理もない。

 部屋をもう少し探っていたスッラがウォルターの隣に腰を下ろす。遺憾なことに収穫は何もなかった。それよりも拗ねた子供のような様子のウォルターに苦笑しながら、その頬を指の背で撫でる。

 この後ふたりは、ふたりでゆっくりするはずだったのだ。そのためにふたりで歩いていた。それなのに、見慣れた道の、見慣れた扉のひとつを開けたら、こんな場所に踏み入って、そしてそのまま閉じ込められた。

 スッラとて、不満不本意は山々だ。だが、それ以上に同じ感情をウォルターが見せてくれるのは、ウォルターが逢瀬を楽しみにしていてくれたと言うことの表れで、それが愛しくて嬉しくて堪らない。

 「はは」と力なく笑って、眉も肩も落として、スッラは指先でウォルターの目元をなぞる。


 「まあ、単独で閉じ込められるよりかはマシだな。なんなら今回はここで過ごすか」


 「……馬鹿を言うな。出られる条件も分からない場所でのんびりしていられるわけないだろう」


 言いつつも、スッラの手に甘えるように微かに首を傾ける姿はどう見ても世界で唯一一番の存在だ。状況はともかく、スッラの相貌がふにゃりとやわらぐ。

 そうして、異常事態だと言うのにふわふわした緊張感のない空気が――主にスッラから――発せられ始めると、ブツッと線のようなが切れるか繋がるかしたような音がした。

 ふたりの表情は瞬時に真面目なものとなった。

 即座に音のした方向へ目が向けられる。

 視線の先には、それまでうんともすんとも言わなかったモニターがあった。

 ジジ……と焦げるような音がして、液晶が明るくなる。妙に古くさい起動姿にふたりは胸中で「古……」と意見を重ねた。

 そんなふたりを置いて、モニターはその画面に文字を写し出した。

 淫語を使って素直セックスをしないと出られない部屋――と。


 「……」


 ごそ、と衣擦れの音がしたと思ったら、直後にドンドンドンッと低い銃声が響いた。驚くべき早さで懐から銃を取り出したウォルターが発砲していた。表情はなかった。


 「……」


 しかしモニターには傷ひとつ付いていない。隠すことない舌打ちが室内に響く。

 スッラは「次」を用意しようと懐へ手を伸ばすウォルターにストップをかける。何がどれだけ出てくるか、気にはなったが、ずるりと引き出されかけたショットガンに「確認はまた今度だな」と思ったのだ。散弾では跳弾を避ける難易度が高い。

 そして反抗的なウォルターへの嫌がらせなのか何なのか、モニターは画面に映る文字を違うものに変えた。

 特にボトムは始める段階からしっかり語尾にハートをつけて出来うる限りいやらしい言葉選びをするように――等と。


 「クソみたいな要求だな」


 「声に出てるぞ」


 スッラはもう愉しそうな、噴き出す直前の顔でウォルターに言った。

 つまりセックスをしないと出られない部屋、と言うやつなのだろう。まさか実在したとは。


 「まあ、セックスすれば出られるんだろう? 脱出条件がわかって良かったじゃあないか」


 スッラは剣呑な空気を発するウォルターの肩を叩いて言う。早く出られれば、その分ウォルターとの時間を取れるしこのふざけた悪戯の犯人を調べる時間も増える。

 それに、まあ、どうせウォルターとセックスする予定ではあったのだ。時間や回数が減るならともかく、増える分にはそこまで悪い気分にはならない。


 「だが……」


 ウォルターも、その辺りは分かっているのだろう。

 だが、淫語とか素直とか、それらの語がウォルターの杞憂なのだろう。無理もない。なかなか理性の強いお堅い男なのだ、ウォルターは。


 「たかが言葉だろう? 私しか聞いていないのだし。試しに誘ってみてくれ?」


 「ぅ……」


 実際は、スッラだけが見聞きしているとは限らない。だが「姿」があるのはスッラだけだ。

 それに、何にせよ言わなければ出られない。いくらセックスし続けたとて、条件が達成できなければダメなのだ。それならば――。


 「……。……お前のペニスを俺のアナルに挿入してザーメン注いでくれ?」


 無表情かつ一息に言い切った。

 雰囲気もクソもない。ついでに言えば直接的な言い方ではあるけれど、それ故に「エロさ」とかそう言うものが消えている。

 室内に沈黙が降りた。

 なんかこう、もうちょっとこう、恥じらいつつ、雰囲気のあることを言ってくれるだろうと思っていたスッラも固まっていた。……おかしいな。普段はこれより可愛らしいお誘いをしてくれることもあるのにな。


 「……」


 たっぷり数十秒が経ってもウォルターは無表情のままどこかを見つめていた。

 そんな空間で一番に動いたのは、元凶とも言えるモニターだった。

 固まっていた画面の文字が、また切り替わる。

 それは例文だった。

 その例文を見て、ウォルターは口許だけを動かした。


 「……スッラ。このモニターは生物の雌雄を理解していないのか?」


 たぶん、嫌味とか皮肉なのだろうが――スッラはウォルターのその言葉に噴き出した。


 「仮に理解していないとして、私たちに訂正してやれるものかどうかも怪しいがな」


 分かっている。

 分かっていた。モニターが提示した「文句」がわざとであることなど。

 だが、だからこそ現実逃避がしたくなるものだろう。


 「ぅ……く、クソっ、こんな……! ……っつ、つよつよ、雄ちんぽさま……っ、を、ぉ、おれ、の、よわよわま、まん、こ、で、っ……、ごほうし、っ、させて、ください……!」


 首まで真っ赤にしてウォルターは例文を読み上げた。淫猥な物言いに、先程は保てていた無表情が崩れている。情事の最中で身体が昂り理性も溶けている時ならまだしも、理性がそのまま残っている今の状態で言うのは酷な話だ。

 スッラは何とか言い切ったウォルターの頭を優しく撫でて、隠すように胸に引き寄せた。


 「よく言えたな。偉いぞ。それに、大丈夫だ。お前の孔は弱々などではない」


 「ばかっ!!」


 「ドゥフッ」


 勢いよく顔を上げたウォルターが、勢いよく目の前の胸板に頭突きをかました。


 「……まあ、つまりあんな感じで進めればいいんだろう? ……感情を込めつつ。たまには良いんじゃないか? 今までだって時々口走っているのだし」


 何回か咳き込んだ後、スッラは腕で口許を拭う仕草をしながら言った。自分はそこまで抵抗がない――言わせるために言うことが間々ある――からか、他人事のようだ。傭兵に多く見られる刹那的で享楽的なところが出てきている。

 ウォルターも、分かってはいるけれど、改めて面と向かって言われるとやはり羞恥が込み上げてきて、へらりと状況に順応している男を赤くなった顔で睨み付けてしまうのだ。


 「ゴフッ!?」


 ウォルターは込み上げてきた悔しさを表すように、もう一度頭突きをしておいた。






 「ん゙っ……、ン゙、ぅ゙、ふ、っぅ゙……!」


 「ウォルタァ? ほら、ちゃんと言葉にしなければ出られないぞ?」


 くちっくちっとウォルターの下肢から音がする。鳴らしているのは言うまでもなくスッラで、ウォルターはシーツに額を擦り付けながら身体を小さくしてふるえていた。


 「ぐっ……ぅ、く、くそっ……!」


 スッラの指が後孔を拡げている。いつもなら流されるままに済む行為が、今日はいちいち引っ掛かってもどかしい。やはりセックスは当事者の間だけで完結すべきだ。合意と納得のない条件など、ただの枷にしかならない。


 「ふふ。おまんこほじられて気持ちいいか?」


 「――!」


 スッラが内緒話でもするかのように耳元で訊く。部屋から出るための「指示」に従った言い方に、ウォルターは顔の熱が増すのを感じた。

 きゅうと縮こまった孔に、スッラが喉を鳴らす。喰い締められた指を動かせば、ぬぢりと粘膜を擦る音がした。

 言わなければ――。

 自分が、自分も、言わなければ、ふたりとも出られない。ここから出られるかどうかは、自分にかかっていると言っても過言ではないのだ……!


 ウォルターは一度きゅっとくちびるを噛んで、逃げるようにシーツへ顔を押し付けた。


 「ぅ……うぅっ……! き、気持ち、いい……っ、おまんこ、きもちいいっ……!」


 「ん。良い子だ」


 スッラはウォルターが厭らしい言葉を吐く度にウォルターを肯定した。

 そうだな。良い子だ。かわいい。気持ち好いな。気持ち好くしているのだから当然だ。お前はおかしくなどない。もっと気持ち好くなれ。

 時には呼び水を向けて、とにかくウォルターが厭らしい言葉を言い易いようにした。それは単純にウォルターの口からそう言う言葉を聞きたかっただけなのだろうが、当のウォルターとしては少なからず助かっているから結果オーライだ。


 「んッぅ、ひ! ひ、ィッ、ゃ……ゃらっ、それっ、指で、ひろげるのっ、やだぁ……!」


 おかげで後孔に挿入できる指の数が増えるにつれて、自身の身体について素直に言えるようになっていった。


 「ゔっあ゙! ぁ゙、ひぎゅっ! や゙め゙っ、や゙――、ぃ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙! ぜんりつせっ、もむの、ぉ゙っ、だめっ、やめ、ぇ゙……!」


 けれど、やはり「まだ足りないな」とスッラは思うのだ。

 まだ声に堅さがあると言うか恥じらいがあると言うか――たぶん、指定条件の「♡」の部分だ。柔らかさとか婀娜っぽさが足りていないのだ。

 もう少し、溶かしてやるべきだろう、と思う。

 いつもは挿入してから本格的にとろけ始めるけれど、今回はこの慣らす段階から、とけてもらう方が良いだろう。

 どれだけ言えば出られるのか、いわゆる「必要量」は分かっていないし。


 「……」


 ぐぢゅ、とウォルターの胎の中で、指が回った。


 「――っ!?」


 じゅぶ、じゅぶじゅぶじゅぶ!


 「ふぇっ!? ひっ!? ぇ、ぁ、ァっ~~~!?」


 ぐちゅっ♡ ぐりゅっ♡ ぐりゅっりゅっ♡♡

 ぐぢゅぐりゅばぢゅばぢばぢばぢっ♡♡♡


 「ひぎゅ――ッ!! ぅあ、ぁ、ァ゙ァ゙ッ――!! ひっ! ひぎゃっ、ア゙、ゃああぁあ!! ゆびっ、ゆびはげしいのっ、らぇ、ひゃうっ! ん゙ぅ゙あ゙あ゙ぁあっ!!」


 「指では物足りないだろうが、サービスするから受け取ってくれ?」


 「さっ……!? ――ッ! ~~~~~ッ!?」


 ぢゅぐぢゅぐぢゅぐぢゅぐぢゅぐっ♡♡♡♡♡

 ぐちゃっ♡ ごりゅっ♡♡ ぐりゅりゅっ♡♡♡


 「ま゙っ、まひぇっ! ま゙、ぁ゙、ぁ゙ぁ゙ーっ! ゆびっ! ぜんりつひぇっ、つぶしゅなぁぁぁっ! ぉ゙ッ、ぐっ、ぐぅ゙――っ、かはっ、らぇ゙、こぇ、らぇ゙らっ」


 「んー? ふむ……」


 手のひらを叩き付ける勢いで手を動かしていたスッラは、デリケートな胎の中やそこにあるしこりを散々なぶられてがくがく身体を跳ねさせるウォルターを眺めて小さく首を傾げる。半ば強制的に吐精させられ続けるウォルターはあふれて止まらない唾液でシーツをべちゃべちゃにしていた。


 「……ああ、この辺りだな」


 そして、もはや悲鳴と言って良い声の影で、どこか楽しげな声が聞こえた。

 スッラは片手で端末をいじっていた。ウォルターを抱くに当たっても、こんな風に下調べしたことがよみがえる。だが今、その画面には「同人文化に見られる極端淫語辞典」とか「フィクションならでは! 現実じゃありえないエロワード50選!」とか胡散臭いことこの上ない記事が表示されていた。

 その中からてきとうに選んだページに目を通し――ウォルターに吹き込む。

 すると息を呑んだウォルターの後孔が、きゅっと身を竦めるのが伝わった。


 「は……、は、ぇ、そ、そんな、ことっ、ぉ゙……!」


 「ならば自分で考えるか?」


 「ぅっ……そ、それ、は……っ」


 「……なあウォルタァ、言ったところでお前の何かが変わるわけではないだろう? 私はどんな語を口走ったとてお前を嫌いはしないし幻滅もしない。むしろこの機会に色々と聞かせて欲しくさえある」


 穏やかな声と共に、指の動きが穏やかになる。

 くちっ♡ くちゅ……♡ と優しく身体の内側を触られて、ウォルターは「はぅ、」と悩ましげにまぶたを閉じて眉を寄せた。


 「ウォルター」


 頼む、と滅多に聞かない「おねがい」が、背後から聞こえてきた。

 スッラは単にそう言う言葉をウォルターの口から聞きたいと、そんな私欲で訊いていたけれど、ウォルターは持ち前の責任感で「これ以上甘えてばかりではいけない。出るためには言わなければ」なんて考えてしまって、コクリと小さく頷いた。


 「ゎ……わかっ、た……。う、うまく、できるか、わからない、が……っ、その、やってみる、」


 耳の先まで真っ赤になった顔が、被るいきおいでシーツに埋められる。


 「っ、っ……、お、ぉれ、の、めすっ、めすすいっち、しつけ、て……、っ、だんなさま、の、せ、せんよ……、めす、に、しっ、してっ、ください――っ!♡」


 もごもごとくぐもってはいたけれど、スッラの耳にはちゃんと聞こえた。ウォルターが、がんばってかわいらしく「言う」のが。

 ああ、もう、それだけで身体の中を巡る赤が沸騰しそうだった。


 「良い子だ、ウォルター。その調子だ」


 「ぅ、う……っ、すっらぁ……、」


 助けを求める甘ったれた声すら淫靡に聞こえる。

 もはや何かしら言う度に、ひくっ♡ひくっ♡ とウォルターの後孔はふるえていた。


 「う、っひ! ひいっ、ぃ゙、ぎッ――ぁ、ァ、ふあァ……っ!」


 「ウォルター?」


 「あっ、あ、ァ――、はっ、ふ、ぅ……! ゆ、ゆび、ぃ゙ッ! で、ぇ゙、お゙っぉま、んこ、ォ゙、ぐちゅぐちゅ、しゃれてっぇ、いってぅ、も、ァ、ァッ! ひ、いってう、のにぃっ……!♡」


 斯くしてウォルターは厭らしい物言いを可愛く言えるように「がんばる」ようになった。

 スッラとしては、いつものウォルターならば口にしない――もしくは終盤にでもならないと聞けない――ような言い方が早い段階から聞けて僥倖であるし、早い段階であるからこそ恥じらいを押す気配に理性をぶすぶすと焦げ付かされて愉しいことこの上ない。

 ニ、と上げられた口角は、ウォルターからは見えなかった。


 「ひっ――ふぎゅッ……ぅぎっ! ひっィ゙ひぁああアァあぁァ゙ア゙ア゙ッ!♡」


 じゅぶじゅぶじゅぶ♡

 ぐりゅっ♡ こりゅこりゅこりゅこりゅこりゅ♡♡


 「やえ゙、ゃ゙、らぇ゙、ッぉ゙♡ ひへっ♡ ゃ゙ゔっ、や゙、んォ゙ッ♡ かはっ♡ ひゅっ♡ らめ、ゃ、ゃ゙え゙ぇ゙……ッ♡」


 「やめろ? やめていいのか? と言うか、何をやめて欲しいんだ?」


 「っは、は……? ひうっ♡ そ、んな、きまって……! ぅあっ!♡ ぁ゙、ひっ♡ それっ……ッ、しょれっ♡ ゅびっ、ぅゅびでっ、おなか、ぐちゅぐちゅするのっ♡」


 「……おなか、か?」


 「っぁあああああ! ちあ、ちぁうっ、おっ、ぉまん、こ……ッ♡ いじめるのっ、ゃあっ……♡ ふおっ♡ ひっ! やら、ゃらやえていったおれちゃんといっ――ぅぐぁぁあぁああああッ♡♡♡」


 心なしか、喘ぎ声自体もよくこぼれている気がした。

 スッラはそれが、ウォルターが口を開いている瞬間が多いからだろうと予想する。つまりそれは、ウォルターがとてもよく「がんばって」いるということだ。


 「ぁ、あ、ァ゙、っぐ――、ふ、ふぅ、ふッ、ひっ……、も、もぅ、れない……♡ れなぃ、から、じぇんりつしぇ、めしゅしゅいっち、ぐりぐり、やァ……♡」


 息絶え絶えに、しかし、ひくひく♡ と身体をふるわせてウォルターが子犬のように鼻を鳴らす。かわいそうでかわいらしくて、少しいじめたくなってしまうではないか。


 「出なくてもイけるだろう? ついでに本当にもう出ないか確かめてやろう」


 スッラはくぱりと後孔の中で指を拡げて具合を確かめてから、ウォルターの身体を起こして自分にもたれかからせた。

 クゥ、と小さく鳴きながら頭を擦り寄せてくる様はいよいよ甘える子犬のようだ。

 ん、ん、とスッラに身体を預けたまま鼻を鳴らすウォルターは、背後の男が何をしようとしているのか理解していないようだった。少し前に言われたことも手放して、散々達せさせられた身体を休めようとしている。くすくす、と笑う声が穏やかなのもいけなかった。


 「ウォルター? 眠いのか? まだ始まってもいないだろう?」


 言いながら、スッラはウォルターのペニスへ手を伸ばした。前立腺を散々いじられて、何度も吐精させられたペニスは、当然くたりと大人しくなっている。

 くちゅり……♡ と、まだ自身の吐き出した液体をまとうペニスを大きな手が包む。「ふぁっ……?」と閉じかけていたまぶたが、ゆらゆら開かれた。


 「ぇ……? ぁ、あ、あ、や、やだ、だめ、だめだ、なん……、ど、して、」


 「なにが、どうして、だめなんだ?」


 ウォルターは、あ、と思った。

 これも、いまも、試されている。

 まどろみが引いて、頬が熱くなる。

 開いて閉じるだけの口からは何も出てこない。

 だって、だって見えている。数刻前は見えなかったのに。見えなかったから、あんなあられもないことを言えたと言っても良いのに。これは、この状態は、見えてしまう。どこが、なにが、どうされて、どうなっているか。

 なのに――。


 「ぅ、あ、ぁ……っ♡!」


 スッラは構わず、ペニスを包んだ手を動かし始めた。


 「あっ――ひっ!♡ ひ、ぃ゙い゙ッあぁああ゙あ゙ぁ゙ああッ!!♡♡♡」


 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっ♡♡


 「あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぅ゙……ッ!♡ ひっ、ひぃ゙ぃ゙ッ! ぺ、ぺにすっ!♡ ぺにしゅらえっ♡ もっ、れないかあ、さわりゅなっ!!♡♡」


 「孔がおまんこなのにこちらはペニスなのか? クリトリスではなく?」


 「っは!?♡ ぅ゙、ぅ゙ぅ゙ッ……! っひ、ぎ!♡ くっ、くりっ♡ くりとりしゅっ♡ らからっ、も、しゃわりゅにゃあああッ♡♡」


 ウォルターが、叫ぶように言う。

 それと、ほとんど同時に――ぐちゅんっ♡ と、擦られて真っ赤になった性器の先に、爪が立てられた。


 「お゙っ――、ッん゙ひぃいいい゙い゙い゙ッ!!♡♡♡♡♡」


 ぷしっ♡ ぷしゃっ♡ ぱしゃしゃしゃ♡♡♡


 「ふあ゙っ!♡ ひっ♡ ひぎゅぅぅぅッ!!♡♡」


 ウォルターを傷付けないよう整えられている爪は短いけれど、その硬さはトドメを刺すに不足のない刺激を生む。

 喉を反らして天井を仰いで、身体をガクガクふるわせて、ウォルターは堪らず潮を吹いた。


 「ぉ……、ぁえ……、へ、ぁ……ふ、」


 スッラは弛緩したウォルターの身体を受け止めながら、搾るようにウォルターのペニスをいじり続ける。


 「イけたし出せたな? はは、ウォルター、もっと試すか? それとも、」


 「ぅ、ぅゃ……、も、ゃら……、も、い、から、」


 スッラの問いを、ウォルターは理解しているようだった。スッラが言い終える前に、首が小さく横に振れて掠れた声がスッラを誘った。


 「いぃ、から、っぉ、おれ、の、おまんこ、に……、たねづけ、こーび……、して、っ?♡」


 あるいは、問いへの理解ではなくて、それはウォルターの望みだったのだろう。

 早く終わりが来るように。

 早く胎へ熱を迎えるために。


 「ほんとうに?」


 スッラは獰猛に笑って、ウォルターにたしかめる。


 「本当に、種付け交尾して欲しいのか? このはらに、ザーメン注いでふくらませてほしい?」


 潮に濡れた手を、下腹部に這わせて耳元で訊く。そわりと肌の上をたどるスッラの指先に、ひくり♡ とウォルターの腹は波打った。


 「ぅ……、だ、だって、でも、」


 訊くな! と撥ね付けるにはとろけ過ぎていた。

 けれど、他にどう言って誘えば厭らしくなるのか、ウォルターにはいまいち分からなかった。だから過剰とも言える語が出てしまったのだ。

 案の定、その言葉通りにして良いのか訊かれれば、ウォルターは口ごもってしまう。――いや。べつに、別に良いのだ、それで気持ちよくなってもらえるならば。しかし受け止めるに当たって、恐怖がまったくないわけでもないというか。……その躊躇は言うまでもなく半端に理性が残っているせいだった。


 「く、ふ、ふふ、悪い。お前がかわいらしくて意地の悪いことを言った。心配するな。奥の奥、子宮の中まで浸してやる」


 「しっ……!?」


 「そうだろう? 陰茎(クリトリス)があって雄膣(おまんこ)があるならその奥には雄子宮(赤ちゃん部屋)があるはずだ」


 「……っ!♡」


 つつ……♡ とそれこそ「子宮」を辿るようなスッラの手の動きにウォルターは息を呑む。ぐらぐらと理性が揺れていた。

 スッラはくふくふ愉しそうに、愛おしそうに笑う。


 「大丈夫、大丈夫だ。お前はよくやっている。だから――イチャラブ生ハメ子作りセックスをしような♡」


 件の胡散臭いお手本集で覚えたらしい語を事も無げに吐いて、スッラはウォルターの身体を横たえた。


 「ん゙ッぐぅぅ゙ゔゔああァぁぁああアア!!♡♡♡ ひっ!♡ ひうぅッ♡ あッ♡ は、ひぃっ♡♡ ひぎゅうぅ……っ!♡」


 ばちゅばちゅばちゅばちゅばちゅばちゅッッッ♡♡♡♡♡


 「はッ……、ははっ! 良い子だ、ウォルター。好きなだけ鳴け」


 ぐぢゅっ……♡ ぐりゅっ♡ ぐりゅっ♡ ぐりゅっ……♡


 「ぅ゙ッオ゙……!♡ ぐ、ぐぅっ、ぅ゙……♡ あ゙、ひ、ひっ♡」


 「ふふ。気持ちいいか?」


 「ん゙ぅ゙……ッ♡ き、きもち、ぃ……! ぉく、おく、っは、ん……ッ、ごんごん、ぁ、んぅぅぅ……!♡」


 「奥が好きか」


 「はぅ、っ、ぅ……ッ♡ ぁ、は、っす、しゅき、しゅきぃ……♡」


 「ふふふ。かわいいなァ、ウォルター。お前がどんな身体になったとて、責任は取ってやるから安心しろ?」


 「んぁ゙ッ♡ ァ゙♡ ぉ゙ッ♡ っお゙♡ ふッ♡ ふぎゅう……ッ!♡」


 スッラの硬く熱いペニスを咥え込み、脈打つ血管の一本一本を感じ取ってウォルターは恍惚とする。いよいよ挿入された楔に、握り締めていた理性は砕かれていた。

 そこにいるのはもう目の前の雄に身を委ねる番だ。とろりと見上げてくる眼に、スッラもまた黒く焦げ付いた理性がどろりと熔けていくのを感じた。


 「は……、ほら、舌を出せ。キスしてやろう」


 「んえ……っぷ……♡ は……、ぁむ♡ ふっ♡ んむぁ……っ♡」


 ちゅむ♡ ちゅく♡ ぢゅるる♡

 見た目通りにふやけた舌を味わえば、ウォルターもまた真似をするように幼く拙く舌を動かした。

 ぐちゅ♡ ぐちゅ♡ と唾液のあふれる音と連動するように、ウォルターの瞳がゆらゆら水底に沈む。


 「んぅ……! んむっ! ん……! んんーッ!!♡♡」


 ぢゅるっ♡ ぢゅるるっ♡♡

 ばちゅばちゅばちゅばちゅっ♡♡♡


 「ふは、ウォルタァ……良い顔をしているな」


 てらてら唾液に濡れた舌をしまいもせずにスッラは言った。見下ろす先には、言うまでもなく、熱に浮かされ溺れかけているウォルターの顔。

 両腕で両耳を塞いで口の中で音を鳴らして熱で胎を穿って肉で肉を叩いて響かせる。音と衝撃を身体の中で反響させて、ウォルターに「いま」を叩き付ける。


 「クク、」


 スッラは口付けを解いた隙にはふはふ必死に呼吸するウォルターに微笑んで、またその呼吸を奪うために身体を沈めた。


 「ん゙、ン゙ーッ♡! ん゙ん゙ぅ゙! ん゙ー! ン゙ーッ!!♡」


 呼吸を、奪われたまま揺すられて。


 「っはあッ♡ っあ、ひ! ん゙あ゙ッ、あ゙――っぎぅぅッ!!♡」


 混じり合うと錯覚するほど身体をふれあわせて。


 「あ゙、ぅあ、あ、も、だめ、らめになぅ、おれっ、らぇ、こわれっ、っぐ、こわ、ひ、ひ――ッ♡」


 気付けば胎の中でぐちゃぐちゃとねばついた音が鳴るようになっていた。ぱたぱたと時々落ちてくるしずくを辿って見上げれば、眉間に皺を寄せて笑うスッラがいた。

 その雄々しい獣の姿に、ウォルターは「はう……♡」と吐息をこぼして、きゅ……♡ と胎をすくませる。

 それがまた、獣を煽るとも思い至らず。


 「は……、クク。ウォルター、お前は本当に、」


 どちゅっ♡!

 ぐり……♡ ぐりゅっ……♡ ぐぢゅっ♡


 「怖くない。怖くない。な? 大丈夫、気持ち好くなるだけだ」


 「ひっ――、ひ……、っひ! ぁああああっ!?♡♡」


 じゅっ♡ じゅるるっ♡♡ じゅううう♡

 くにっ♡ くにっ♡ くにっ♡ かりかりかり……♡


 「んあっ♡ あ♡ はッ♡ ゃ、やぇ、それっ、ぅあ、っち、ちくびっ♡ だめっだ、ぁ……ッ♡」


 じゅる♡ ぐちゅ♡ かりっ♡ じゅぶ♡


 「っあ゙♡ あ゙ぅ゙っ♡ ゔぅ゙ぅ゙っ♡ はっ♡ あ、あ、だめ、ほんと、っ♡ っ、ぁ、ひ――~~~~~ッ♡♡♡♡♡」


 がくがく♡ とウォルターの背中が浮く。がり、と背中に熱が走る。肌に飛沫のかかる感覚は無かった。

 こわばる身体につられるようにスッラは腰を押し付ける。ぐぷぷっ♡ とウォルターの中に出されていた白濁が鳴る。音がはじける感覚にも、その身体は反応した。

 とくとく♡ 熱をまた注がれて、胎を灼く新たな熱に「はああ……ッ♡」とウォルターの目は細まる。


 「っふ……、嬉しそうな顔をして」


 「ふあ、ぁ……♡ ん、んぅ……♡ きもち、きもちぃ、ぁっ♡ ひっ♡」


 真っ赤になった乳首を労るように、ちぅ♡ とあやしてから、スッラはウォルターのくちびるを塞ぐ。むずがるように身体を揺らしたウォルターは、しかし親鳥にエサをねだる雛のように差し出されたくちびるを迎えた。


 「ん……♡ んふ、ふぅ、っ♡」


 ちゅぷちゅぷ♡ ととろけた舌を吸われて噛まれてウォルターのまぶたがぴくぴくとふるえる。

 キスに夢中になる様を愛らしく思いつつ、同時に「酔っているな」と苦笑も浮かぶ。場に空気に「スッラ」に、酔っていることは間違いないだろう。


 「んぅ……」


 ツ……と糸を引きながら舌をほどく。それだけで浮かぶ切なげな顔は幼く色っぽい。

 目元にくちびるをひとつ落として、スッラは上体を起こして笑った。


 「出さずにイったか。ふふ。奥が好きと言うのも含めて……いよいよ女の子らしくなってきたな?」


 「ぅ……、うぅ……、す、すっらは、おんなのこ、のほう、が、すき……?」


 スッラ――正確にはその体液に含まれるコーラルが主だろう――に酔っているとわかる、ふわふわとした声でウォルターは眉尻を下げる。

 声は聞けども話は聞いていないらしいその言葉を、スッラは「ははは」と笑い飛ばした。


 「いいや? 私は「お前が」好きだ、ウォルター」


 「ん、ゔ!?♡」


 ゆるゆると腰を揺らして、まだまだ継戦の意思を訴えるペニスをととのえて、スッラはウォルターの腰を引き寄せ折り畳む。そしてその身体の上にのし掛かり、押し潰さんばかりに覗き込む。

 ぐぷぅ……っ♡ と胎にペニスの潜り込む感覚に、ウォルターの目が上を向きかける。かは、と肺から押し出された空気が乾いた咳になった。


 「あ゙、かひゅっ、へはっ、ぁ゙、ゔ、ぅ゙……ッ♡」


 かふ、かふ、とウォルターの胸が上下する。必死に呼吸しようと開閉するくちをかぷりと塞いでまたちゅくちゅく味わってから、スッラはウォルターに笑いかけた。汗や涙や洟でどろどろになった真っ赤な顔が可愛らしい。


 「だから、ウォルター。私は例えお前が孕まずともお前の胎に子種を注ぎ続けよう。お前が望む限り、お前の望むままに」


 ぬぢゅ……くぷっ♡ くぽっ♡ くちゅっ♡

 ずちゃぁ……♡


 「ん……♡ ……? ん……?」


 ――ばっっっっっちゅんッッッ♡♡♡♡♡


 「……、っ? へ……? ぁ、ぅ? あ……?♡」


 眼を丸くして不思議そうな顔をしている間に、スッラはウォルターの手を自分の背に回させた。

 ぱちり、とまばたき。それは、指先が、旧い手術痕に触れたのと同時だった。


 「ィ゙ッ――~~~~~っぃぎゅあああぁあぁぁああっ♡♡♡!?」


 「ふふ。旦那様(わたし)でいっぱいだな?」


 「んぎゅ! ふぎゃっ! ひ、ひぅ、ぅ、あ゙あ゙あ゙っ♡! ぃ、いっぱい……っ、あかひゃんべあ、いっぱい♡ ぐぽぐぽ、こわれぅ゙……♡ ひ♡ ぅにゃっ♡ あぐっ♡ ぅ゙♡ ぅ゙あッ♡ あ゙ッ♡」


 「ふふはっ! そうだな、赤ちゃん部屋いっぱいだな。偉いぞ、よく聞いてよく覚えているな」


 「ッァアああぁァあ゙あ゙ア゙ア゙♡♡♡!! ゔぅ゙ぅ゙ぅ゙あ゙あ゙♡♡! らえ゙、ひぐっ♡ かひゅっ、こひゅっ、らぇ゙ら゙ッ、こぇ゙、らめ゙ッ♡ っお゙♡ ア゙ッ♡ ひゅっ――ぅ゙イ゙ッ♡ ィぐ、い゙っア゙ッ、いぐ、また、も、らえ゙らのに゙っ、ぃぐいっちゃ、あ゙、あ゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙――~~~ッ♡♡♡!!」


 ぐぽんっ♡ びくっ♡

 どぷ――ッ♡


 「くひっ――」


 滅多に感じない、身体の奥底に欲望を注ぎ込まれて満たされる感覚が。

 みちみち♡ と拡げられた肉輪の隙間から、貯められていた白濁が流れ込んでくる。ウォルターは小さな子供のように顔をくしゃくしゃにして、小さな子供のような嗚咽をこぼした。


 「っ、」


 スッラの顔が微かに歪む。後孔の締め付けと、腰に絡む脚の締め付けと――背中に食い込む指先が、びりびりと身体を灼く。いとしいつがいに種付ける、その瞬間余韻に覆い被さって、熱がずっと鎮まらない。

 それは苦しく愉しく心地良い時間だった。


 「……っ、ふ。ちゃんとイくイく言えて偉いぞ。気持ちよかっただろう?」


 「う、ぅ……、ひ、ひもひぃ……、ひっく、っく、ひぅ、ひ、も、ひぬ、らぇ、おれ、らえぃなう……、」


 掠れた声で舌の回らぬ口で吐かれる泣き言に、また熱が上がる。

 弛緩してシーツの上に投げ出された手に――やはりそれは赤く濡れていた。スッラはその赤色を覆い隠すように――手を重ねて、度重なる口付けで真っ赤に腫れたくちびるを啄んだ。


 「死なない。殺さない。だから、な? 早くここから出て「私たちの」セックスをしような♡」


 「ひっ――」


 扉の出現など、もはや気にしていないくせにそんなことを言って、スッラはウォルターの耳孔に舌先を潜らせる。

 ぬちゅり♡ と耳の中が、熱く濡れた。


 「ひぐっ――♡ ぅ、や、やぇ――~~~ッ♡」


 ――結局、ウォルターは何時その部屋から出たのか憶えていなかった。目覚めたのは隠れ家のひとつだった。

 ふたりの逢瀬がそれからどうなったかは、当人たちのみぞ知る、である。

 

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